ヨーグルッペ記念日
土曜日。ヨーグルッペが飲みたいのに、何度言っても同居人がブルガリア飲むヨーグルトを買ってくるので、とうとう胸ぐらを掴んでしまう。
「ヨーグルッペ知らんのか。色調補正のときに露出もコントラストも最大値にしたせいで目鼻立ちがほとんど消滅したみたいな、女の子のイラストが特徴なんじゃ。りんご味のときは同じ顔で白雪姫のコスプレとかしてくれるんじゃ。ヨーグルトより、味はむしろマミーなんじゃ。買い間違えるなら百歩譲ってピルクルなんじゃ」
胸ぐらを掴んだ手を震わせながら述べ「いっぺん飲ましたるからここで待っとれ」と共有リビングの椅子に乱暴に座らせ、財布を掴み玄関を飛び出し、ものすごい勢いでチャリを漕ぐ。