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便利と無駄との間にあるもの/アナログな世界で何かを選ぶこと

最近は何をするにも便利なことが増えましたね。私たちには時間がないから、選ぶ手間だったり待つ時間だったり一見無駄に思えることはどんどん無くなっていっている気がします。でも、その無駄の中にも大切なことがたくさんあるように思えたのでそのことを書いてみました。

(多くの人が気づいて言っていることではありますが)やっぱり何かを選ぶには私はアナログな場所がいい。

久しく使っていなかったTカードの期限はとっくに切れていて、更新料が結構高かったイメージがあったのでDVDを借りることを避けていたのですが(ケチ笑)先日、どうしても見たい映画があったので久しぶりに蔦屋さんにDVDを借りに行きました。

まずはお目当ての1本を見つけて満足したのですが、時間があったのでレンタルコーナーをうろうろしてみることに。そこは観たいと思っていたけど見逃した名作とか、友人が勧めてくれていたあの作品とか、ジャケットが気になって手に取ってみた一本とか。誰かの思いやメッセージが詰まった物体(DVD)がずらっと並んでいる、すごい場所でした。知っているものも知らないものもたくさんの作品があることにワクワクしていたあの気持ちがわーっと蘇ってきました。

何かを借りるという目的がなく訪れてもそこには観られるのを待ってくれている作品たちがいる、レンタルコーナーはなんと素敵な場所なんだと思いました。

そしてもう一つ嬉しかったこと。レンタルコーナーをうろつく人が無数にいること!もちろん話しかける訳ではないのですが(当たり前)、紳士や若い学生さん風の方が隅々まで棚を見ていたり、子どもとお母さんが一緒に相談していたりする。そして、その中に自分もいる。みんな知らない人だけどDVDを借りるという行為を共有していることに謎の興奮と嬉しみを感じたのです。

いいぞアナログ!いいぞレンタルコーナー!と心の中でつぶやいてその場を後にしたのでした。便利なネット配信もある現代にわざわざレンタルコーナーまで行くのは大変で面倒で無駄に思えるけど、こういう体験が出来るのはアナログならではだと思うのです。

※余談ですが懸念していた更新料は無料でした。しかもDVDの無料レンタル券が付いてきた。話の本筋には関係ないですが素直に嬉しかったし、これを知ったら更新する人も増える気がしたのでお知らせしてみました。ありがとう蔦屋さん!


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