嘉村佳奈/ブックアテンダント

ブックアテンダント・間借り本屋(booksyometa!)店主・元店員。読書が苦手だと思っている人にも知ってほしい読書の楽しさを色々な方法で発信しています。noteは初心者です。R5.2〜子育て中ゆっくりペースで活動しています。

嘉村佳奈/ブックアテンダント

ブックアテンダント・間借り本屋(booksyometa!)店主・元店員。読書が苦手だと思っている人にも知ってほしい読書の楽しさを色々な方法で発信しています。noteは初心者です。R5.2〜子育て中ゆっくりペースで活動しています。

最近の記事

生きていることが次の本につながる不思議

これは私が先日体験した本との運命的な再会のお話しです。 (※2020年7月にInstagramに投稿した文章を追記・編集しています) 2年ほど前の現役書店員の紀伊國屋時代、お客様から問い合わせをきっかけに「陽光」の存在を知りました。綺麗な装丁が印象的だなあと思ったのに、その時お店はとてもバタバタしていて慌てて業務に戻ったので、そのままその本の存在は忘れてしまっていました。 そこから2年経ち、先日私は壱岐(長崎の離島)に行ってきました。壱岐の旅目的は泳ぐことメインでしたが

    • 出会いが、明日の本屋をつくる

      小さな本屋を開店して4ヶ月が経とうとしています。あっという間だった気もするし案外ゆっくりだった気もする、どちらとも言えない不思議な時間を過ごしました。でも、確かなのは、本屋を始めなければ経験することはなかった出会いがあったということー。 2ヶ月くらい前の晴れた日、うずさんこと白水さんは嵐のようにやって来ました。booksyometa!の近所ある「のらり」さんというコーヒー屋さんから教えてもらってやって来たという彼は、好奇心に満ち溢れた瞳と好きなことを話す時のワクワクな雰囲気

      • 書店でいちばん物知りなのは。

        今日あったことを、長い記事にしたい訳ではないけど、どうしても書きとめておきたかったので日記みたいにして書き記しておくことにしました。 というか、ご無沙汰しています。noteを更新するための、ことばを紡げるタネみたいなもの・時間・気力を失ってしまっていました。物書きでもないのに毎週1つ記事を書くなんて厳しめのマイルールを決めてしまったのが更新がストップした理由だと思っています。笑。そしてもう一つの理由、自分のちいさな書店をオープンしてバタバタしていたのです。noteだけを読ん

        • オープンエアーでオープンマインド!〜五ケ山クロスベースから吉野ヶ里、三瀬の備忘録〜

          五ケ山クロスベースから吉野ヶ里、三瀬に行ってきました。福岡市内から極めて近いのにリフレッシュできるオープンエアーな場所めぐりのドライブ。いい具合に思慮深くなれる時間と、何も考えずに楽しめる時間があったので書き留めておきます。今日はほとんど日記です。 五ケ山クロス 手始めに福岡市内から一番近いアーバンアウトドアの聖地と名高い五ケ山ダムへ。近隣には五ケ山クロスという施設があって、キャンプができるスペースや、モンベルのショップなど楽しめる場所がたくさん。アウトドア疎めの私ですが

          中止になってしまった夢授業と、1文字違いの現在

          2021年2月22日に福岡県内のある小学校で6年生に向けて行う「夢授業」というものに先生の1人として呼んでいただいていました。 各教室で6名の先生が順番に10分間ずつ教壇に立って多種多様なお仕事について話し「将来への夢を作る」きっかけにしてもらおうというコンセプトの授業で、周りの先生は様々な業種の社長さんだとか経営者さんで私だけきっと誰も聞いたことのないブックアテンダントいう肩書きで参加だったので逆にとても楽しみにしていたけど笑、緊急事態宣言の延長で中止になってしまいました

          中止になってしまった夢授業と、1文字違いの現在

          世界は物語となりうるもので満ちている。気がする。

          こんにちは!ブックアテンダントの嘉村佳奈です。 昨日は待ちに待った、延期され続けていたKitri(キトリ)のライブでした。 いや〜、本当に感動しました。目の前の生の演奏ってやっぱり心に響いてくる。デジタルを介して聞くのとはやっぱり違いました。大変な時期の中、しっかり感染対策をしてライブを開催してくださった関係各位の皆様に感謝です。ありがとうございます。 まずは、Kitriをご存知ない方のためにざっくりと公式プロフィールから抜粋です。 Kitriはmonaとhinaの姉

          世界は物語となりうるもので満ちている。気がする。

          便利と無駄との間にあるもの/アナログな世界で何かを選ぶこと

          最近は何をするにも便利なことが増えましたね。私たちには時間がないから、選ぶ手間だったり待つ時間だったり一見無駄に思えることはどんどん無くなっていっている気がします。でも、その無駄の中にも大切なことがたくさんあるように思えたのでそのことを書いてみました。 (多くの人が気づいて言っていることではありますが)やっぱり何かを選ぶには私はアナログな場所がいい。 久しく使っていなかったTカードの期限はとっくに切れていて、更新料が結構高かったイメージがあったのでDVDを借りることを避け

          便利と無駄との間にあるもの/アナログな世界で何かを選ぶこと

          作る事となんでもない自分を受け入れること【2021年、今年の抱負として】

          ご無沙汰しています! 年が明けてずいぶんと日にちが経ってしまいましたが、本年もよろしくお願いします。今年、というものを語るにはもう遅すぎるかもしれないのですが、今年は「作」という漢字をテーマに生きようと思います。「抱負」なんて書くと大げさですが、テーマみたいなものを決めておくと迷った時や立ち止まった時に自分を支えてくれる気がするので表明してみました。 なんで「作る」にしたかというと、一昨年(2019年)の年末に自分のとりとめのない本に関する活動たちをまとめる言葉として「ブ

          作る事となんでもない自分を受け入れること【2021年、今年の抱負として】

          2020年という1年のこと

          こんにちは!ブックアテンダントの嘉村佳奈です。 早いものでもう年の瀬ですね。今までとは違う日々に戸惑いながらもあれよあれよと6月になった時に「あともう今年は半年しかないのか!」とショックを受けてから、もう半年が経ったのですから驚きです。行動は制限されて思うように動けなかったのに、日々の過ぎてゆくスピードが速く感じたのは不思議な体験でした。 気持ちの面ではやる気満々だったり、落ち込んだり、フラットな気持ちになったり、無気力になったり、相変わらずの不安定さはありながらも(笑)

          2020年という1年のこと

          絵画を見て感じること・考えること 藤田嗣治と彼が愛した布たち展

          こんにちは!昨日まさに会期を終了した展覧会なので、興味を持たれた方には申し訳ないのですが…。「藤田嗣治と彼が愛した布たち展」を観覧してきた感想を綴りたいと思います。 まずは愛してやまない彼のプロフィールから!(ウィキペディアより) 藤田 嗣治(ふじた つぐはる、1886年11月27日 - 1968年1月29日)は、日本生まれのフランスの画家・彫刻家。フランスに帰化後の洗礼名はレオナール・ツグハル・フジタ(Léonard Tsugouharu Foujita、レオナール・フ

          絵画を見て感じること・考えること 藤田嗣治と彼が愛した布たち展

          自分の時間を自分の大切なことのために使うこととは。(後半)

          この記事は後半です。前半の記事がありますので、そちらを先に読んで頂けると嬉しいです。 前半は「仕事と為事」「自分で創る」というお話しを書いています。 毎日に落とし込む 自分でやりたいことや楽しいと感じることを知っていったら、次は「どう継続するか」がキーになると思います。仕事や、やらなければいけないことに忙殺されてしまうと毎日は一瞬で過ぎ去ってしまいます。忙しい気持ちに押しつぶされて、体だけでなく心まで疲れてしまうと、お休みの日はずっとダラダラ過ごしてしまうこともあると思

          自分の時間を自分の大切なことのために使うこととは。(後半)

          自分の時間を自分の大切なことのために使うこととは。(前半)

          という題名で講演する機会をテンジン大学さん(https://tenjin-univ.net)から頂きました。 講師をやってみないか?と声をかけてくれてその後もコーディネーターとして指導してくださったのはBOOKOKA(http://bookuoka.com)でもお世話になっている吉開さんです。 9月下旬に最初の打ち合わせをして、10月下旬開催の案もあったけれど、しっかり準備したいという意見が一致してほぼ2ヶ月後の11月28日の開催になりました。イベントのタイトルは「自分の

          自分の時間を自分の大切なことのために使うこととは。(前半)

          再読!星の王子さま

          久しぶりに星の王子さまを読み返しました。星の王子さまは何度読んでもその度に新しい発見と気づきのある、不思議な物語だと思います。 今日は数年前に読んで感じたことも、最近読んで感じたこともどちらも綴りたいと思います。 ※ ネタバレがあるので、読んだことない方はここで読むのをストップしてくださいね。もしネタバレでもOKという方は読み進めて欲しいのですが、“星の王子さまを読んだことがある”という前提で文章を書いているので少し解りにくいかもしれません。ちなみに、私が読んでいるのは新

          服を着ること/スタイルライクユー(グッラフィック社)に学ぶ自己表現としてのファッション

          「服を着る」、そのことについて初めて向き合ったのは25歳の時でした。 それまでの私はファッションの流行を追いかけて、とても疲れていました。服を着ること=自己顕示(流行りものを着こなしているか/高価なものを持っているか)と思っていたので、あまりお金もないのに服やアクセサリーを集めることに必死でした。だけど、流行っているからという理由で購入した服たちは増えても増えても心を満たすことはなく、欲しい気持ちが増え続ける不思議な現象に陥っていました。あるあるですが、服はあるのに何故か着

          服を着ること/スタイルライクユー(グッラフィック社)に学ぶ自己表現としてのファッション

          本を介して人と話すこと

          私は(そうは見えないらしいですが)結構な人見知りです。頑張って明るく振る舞うのできっと社交的だとカモフラージュできているとは思うのですが、実は人と話すとき、すごく緊張しています。でも、そんな私でも「本」をきっかけにすると初めて会った人とでも自然とお話が弾んでしまいます。そんな不思議な存在「本」。どうして本があると自然と話が弾むのか。今日は様々なシュチュエーションの「本と会話」について考えてみました。 ざっくばらんに本を紹介し合う「読書会」 ある程度のテーマ(季節など)を元

          本を介して人と話すこと

          本を1冊読み終えるという経験

          今日は根っからの本好きの皆さんにはちょっと理解が難しいかもしれないお話です。だけど、これから本を読んでみたいなあと思っている人にはきっと励ましになると思いますので読んでもらえたら嬉しいです。 先日のnoteにも書いたのですが、実は私が本を読むようになったのは22歳のときです。小学生時代は外で男子に混じってサッカーとか追いかけっこをするほうが好きだったので、図書館には寄り付いたこともありませんでした。かろうじて漫画だけは人並みに読んでいましたが、活字だけになると本当に読めなく

          本を1冊読み終えるという経験