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自作の小説の供養。
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#で終わらせるのが決まりでね

明日も、明後日も、ずっと、

明日も、明後日も、ずっと、

「電話ボックスはロマンスを運ぶの。」

微笑みながらそう言う祖母の姿が脳裏をよぎる。

幼い頃の私は、おじいちゃんっ子だったらしい。
祖父は、私が幼稚園に入園する前に他界したため、覚えていることはもう少ないが、記憶の中で頭を撫でてくれた大きな手は祖父のものだったのだろう。
朧げな記憶の中の祖父に少しでも近づきたくて、学生時代の私は、祖母に祖父のプロポーズを言葉を尋ねたことがあった。
結局祖母は最期

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