【ザ・ロンギング】あと397日(その後)
結局あの後も、なかなかの長時間探索に明け暮れていた。やはり未知の場所を歩き回るのは楽しい。
しかし、その話をする前に。
また新しいことが1つ判明した。
この大量のスロットだが、これは持ち物の表示場所ではなかった。
場所の映像が出ていることからももうお分かりだろう。
これは現在いる場所を記憶する機能で、選択することでその場所まで自動で向かってくれる。ファストトラベルとはいかないが、オートトラベルの機能だったのだ。
この機能に気づくのが遅れてしまったのは残念だが、このゲームは一切説明をしない。分かっているのは400日待つということだけだ。その分、すべて自分の力でこのゲームを理解していく感じがとても気分が良い。
もう一度自分の足で向かう必要があるが、次からは行きたい場所を選択すればいいだけだ。自分で歩いてもらって私は違うことをすることができる。
そういえば2時間扉の前で放置している間にもう一度夢を見ていた。
ただ残念なことに、PCの前を離れていたのでほとんど内容を目視できていない。分かったのは前回の夢いた男の子がまたいたのと、井戸の水を運んで歩いていたことくらいだ。
思考の本に記載されている内容に変化がなかったので、特別な内容ではなかったのかもしれない。
これでいくつかはっきりしたことがある。
1つは部屋でなくても長時間放置していると夢を見ることがある、ということ。
もう1つは、BGMを消していても夢が始まると音楽がかかること。
さすが放置が基本のゲームだ。放置していることに意味があるようになっている。
そういえばもう1つ気になることがあった。
放置している間に出る選択肢のある独り言だ。
前回の記録にあるものと同じ始まり方だったのだが、前回と別の選択肢を選んだところ、このように続きがあった。
この選択肢はいくつか続けて出た。いずれも、外の世界に興味があるか、ないかというような二択だった。エンディング分岐に深く関わる可能性が高い。2回目、やり直す形でもう一度最初から出て来たことを思うと、この選択肢の選び方によってはそのままエンディングに行くことも無いとは言い切れない。
確信はないが、結構先の独り言まで進めることができたので、次にまた出たら別の選択肢を選んでみることにしよう。
さて、いよいよ2時間かかった扉の先だ。
左側は崩れていて、がっかりを入手することになるだけだったので主な探索地は右側だ。
シェイドが先に教えてくれたが、この先は炭鉱だった。
手前で硫黄、奥で石炭を採掘することができる。
ああいや、それよりもこちらのギミックが先だった。
炭鉱に踏み入れるとシェイドから「簡単に降りられないようだ」と言われる。見れば、下の通路は見えているもののどこからも繋がっておらず行くことができない。
しかし画像を見てもらうと、丁度シェイドの下にある柱が斜めになっていることが分かるだろう。ここを通る時にパラパラと小石が落ちる様子と音がする。
始めは、ここでウロウロ歩けば振動で柱が崩れて下に行けるようになるかと思ったが途中でふと思い至る。そう、このゲームは放置が基本なのだ。現に足を止めてみてもこの柱の上にいる限りパラパラと音がし続ける。
私はシェイドをこの危険そうな場所に放置することにした。
しばらくすると凄い音がして通路が崩れた。
落ちた瞬間はさすがのシェイドも驚いた顔をしていたが、発言は御覧の通りだ。肝が据わっている。
この落ちた先にツルハシがあるので、ここからツルハシを使った作業が可能となった。
進めば先に記した通り、採掘作業が行える。
石炭は掘り出すのに少し時間がかかるが、シェイドがつるはしを振るっている間はカンカンと音がする。彼が働いている間、私も別のことをしていればいいだけだ。
炭鉱の上は広い洞窟だ。徐々に上の世界へと近づいている雰囲気がある。一見行き止まりに見えるが親切にも岩が足場にできることをあまりにも分かりやすく示唆してくれているので、まだ先に進むことができる。
上の洞窟は作りが複雑で、すぐには登れない場所がある。
そこで友達の出番だ。
その巣を破壊し別の場所へ移動させた上で、新しく作った巣に捕まって先へ行こうというのは友達の扱いとしてどうなのかと思うが人間の価値観を押し付けても仕方ないのでそういうものだということにしておこう。
ちなみにいつ巣が完成するのかは分からない。
実はここに来るまでにも蜘蛛の巣を使って登ってきている箇所があるので、シェイドは相当軽いのだろう。
シェイドの感覚は独特だが、この水晶は可哀想に思われたらしく持ち帰ることにしたようだ。掘り出すにはそこそこ時間がかかったので、この間、私は家事をしていた。
上の洞窟はなかなか作りが複雑で、長い道を歩いてきてもその後何も見つからずこのようにがっかりを入手することになる。とりあえずこの感覚もあてにはならないのだが、だいたい行けそうなところには行ったような気がするので一度部屋に戻ることにした。
そしてふと思い出したことがあった。
地図だ。
壁面に彫刻された地図、あれは理解するのに時間が必要だと言われたが、ここまでの流れでついに私は思い至った。
多分あそこで放置すればよかったのだ。
早速私は例の場所まで戻り、壁面の彫刻の前にシェイドを放置することにした。
思った通りだった。
しばらく放置していれば徐々に画面が引いていき、全体の構造を把握することができた。
どこかに記録されるわけではないのだが、PCゲームなのだからスクリーンショットを取ればいいだけだ。
この時だけ画面をフルスクリーンにさせてもらった。かなり広いし小さくて見難くはなってしまっているが、一度行ったことのある場所であれば大体は分かるようになっている。
次からはある程度予定を立てて探索をしてみるのもよさそうだ。
本日の成果
拾ったもの
木片×7
硫黄×2
ラピスラズリ
火打石
石炭×7