挑戦の連続だった2023年
毎年、年末になると漠然と(ちゃんとやりたいな……)と思っているうちに年を越している。何だかんだ、いざ振り返ろうとすると、まぁ……改めてそんな書くこともないか……?と思ったり思わなかったりしてモヤモヤなまま過ぎていく。
そんなふわふわーっと忘れていくのが常な私とはいえ、さすがに今年は目に見えて色々あった。今年は今年として、何をしたどんな1年だったのか。そして来年からどうしていくか。どうなっていきたいか。これはハッキリと形にしておく必要があると思った。
目に見える形で残さなかったものは全て忘れる
これは人間の脳の作りとして当たり前のことだし、大切なことだって忘れるくらいなのだから、考えたこと、感じたことを全て記憶して意識し続けることはできない。そして、忘れなければ新しいことを受け入れられない。
ということは、記して、しっかりと残したことが分かれば安心して手放せる。手放した分だけ新しいことを受け入れられる。荷を降ろして身軽になることは重要だ。
自分が何をしてきたのか。今、どうしようと思っているのか。道筋を残すことは後の自分の助けとなる。それは今の方針を変える、変えないに関わらず、今後迷子にならないための手段として有効だ。
自分を騙さない
何せ私は腰が重い。
いや。実はこれに関しては非常に表現が難しい。これは気質の問題だ。何かをはじめたり実行するときに、私は明確な「なぜ」という動機付けが必要になることが多い。
もちろん、やりたいから、とか面白そうだから、とかで動けることもあるが、世の中そんなにワクワクすることばかりではない。
そんなときに「やらなきゃいけないから」とか「その方がいいから」「自分のためだから」などというフワッとした語彙力のない回答しかできないようでは私が納得しない。「あっそ!!!やらねぇし!!」となってしまい、気持ちの上ではやることいっぱいあるのに……と思いつつ体が梃子でも動きやしない。
しかし、物事についていちいちそれを「なぜするのか」そうすると「どうなるのか」といったことを説明してくれる人なんていない。自分を動かすための説明は全部自分でやる必要がある。
専門家の手を借りなければどうしようもなくなった時に知ったのは、自分で思っている以上に繊細な部分があり、にもかかわらずエネルギーが強いということ。紙装甲前衛タイプだ。火力で言えば普通に戦士の方が強いし大事なタイミングでは大体死んでるという、PTから外されがちな晩成職といったところだろう。でも私自身はそんな晩成型の職が好きだから良しとしよう。
wizのはなしはおいといて。
つまるところ、私は私とよく話し合い観察を怠らないようにしなければならない。
ひとりで生きているわけではないので、周りがどういう状況か、周囲の人のことももちろん重要だ。しかし、ひとりで勝手に自爆事故を起こして大怪我をしないようにすることが一番大事である。
そして、それこそが周りに迷惑をかけない一番の方法だ、とカッコつけたいところだが多分違う。私は周囲を気にしてキョロキョロした結果起こす事故で大怪我して痛い思いをしたくないのだ。
あいにく私は、その点の器用さがない。周囲を気にする時は速度をゆるめればいいのにそれができない。もしくはしたくない。
見ている方向と動く方向は、私の場合、集中していなければ、すぐにチグハグになり、それは体調不良や精神不調といった形で現れる。
にもかかわらず。
一番最初に書いた通り、今年はものすごく色んな新しいことをやったし、はじめたし、現在進行中として引き続き来年もやっていくことも色々ある。
正直今、めちゃくちゃ楽しいし、エネルギーが溢れてる感じもする。が、同時に最高速度が出ているからこそ今動き方をミスると大クラッシュする自覚もある。
だからこそ、優先事項を確認しながら毎日を丁寧になぞることを意識して生活するように心がけている。これも来年以降引き続きやっていくことになるだろう。
残念ながら大人になってしまったので、とにかく言い訳が上手で困る。
自分では自分のことを騙しているつもりも言い訳をしているつもりもない。全くの無意識で本心だと思い込んでいることが枷になることが往々にしてある。一朝一夕に解決する問題ではないが、日ごろから意識していなければ解決する望みもないだろう。
2023年のチャレンジリスト
以上が最近の所感といったところだ。思い返せば2023年1月から、私は早速新しいことに挑戦していた。何故だか今年ははじめから「何かはじめてのことをやってみよう」という心持だったようだ。
以下、細かい時間軸通りには並べられないが、今年やってきた試み、大きいものから小さいものまで思いつく限り列挙してみようと思う。
1.探索:七福神巡り
ちらほらと粉雪がチラついたりする中、ひとりで電車にのって出かけていた。お目当ては七福神様だ。結局7か所を回るということはできなかったのだが、一所に全員集合しているところはいくつかあったのでお詣りすること自体は叶っている。
何故そうしようと思ったのかは謎だが、乗り慣れない群馬のバスやいつもは乗らない方面へ向かう電車を乗り継ぎただでさえ車社会でほとんど歩いている人のいない静かな真冬の道を歩くのは新鮮だったし、コミュニティバスというものを初体験したりできた。
運転手さん……たぶん私が乗ってること忘れてたよな的なのも、なかなかできる体験じゃない。何か微妙に違うところで下車してめちゃくちゃ歩いたりもした。思うようにはいかない。でもそれがよかった。
2.フランス刺繍:難しい図案への挑戦
素敵だけど、自分の技術では刺せない……と尻込みしてしまっていた図案本に乗っていた高難易度のものに挑んだ。難しい部分ももちろんあったが思っていたよりは作品としてまともな仕上がりになったのもあり嬉しくなった。
あまり色んな刺し方はできないしなかなか覚えることができていないが、間違いなく技術が向上しているのを感じることができた。
3.裁縫:欲しいものへのアレンジ
私は、書いてある通りのことをやるのは比較的得意だ。間違えて失敗することはあるが、やり直すというだけでいいなら私は忍耐力が自慢なのでその部分を耐えることができる。
ただ、ひとたび何かオリジナリティを入れようとすると頭を抱えることになる。全くできないというわけではないが、技術の低さとそれに見合わない拘りなんかが出て来てしまうのだろう。
しかしどうしても、この愛用しているPremaxの「大曲刃」に専用のケースを作ってあげたかった。
2020年の布博、オンライン参加で少しお話させて頂いた矢澤こずえさんのところでお見掛けしたハサミケースに惚れ込んだ際に「青と白の刺繍」という本に作り方が掲載されていると教えて頂いたのですぐに購入。
それから実際に何個か作っていたが、今回は全然普通の鋏とは違う形のものだったので大幅にアレンジすることになった。
案の定何度も失敗してやり直すことになったが、試行錯誤を繰り返し今は無事に手作りケースの中に納まってくれている。
4.未知の素材:訳あり金糸
こちらのお店とご縁がありショップを見ていた時に目にとまってしまった、輝く黄金の訳あり糸……。
捨ててしまうことになる、太すぎて西陣織には使えないという金糸とのこと。どうにかなるか分からなかったものの、ちょっと冒険したくて購入。
想像以上に尖った性質の糸で四苦八苦することになった。
曲げに不向きで結ぶことができない。
表面の摩擦が強く縫う糸としても使えない。
もともとは「織る」ということを思い出して組紐として使ってみたところ、これがやはり一番しっくりきた。あまりにも華やか過ぎて目がチカチカするが強みが活かせている感じがする。
今後組紐ディスクを使って丸く組んでみるとどうなるかも試してみたい。
5.TRPG:超大作シナリオ「塔葬の国」開催
全5章に渡るプレイ想定時間25~30時間の大作シナリオ「塔葬の国」を3班分開催。今年、私の中で一番の目玉シナリオになったし、自分のスタンスが見えたシナリオでもあった。
やってみようと思ったきっかけは、塔葬の国を通過した人のアツい語りの記事を読んだことだ。
トレーラーを見ただけではピンとこない面白さが詰まっていて、本当の意味で全ての人におすすめできる。様々な要素がこれでもかと盛り込まれているため、ただのTRPGではなく「ゲーム」として色んな人が幅広く楽しめる作品だとその人は話していた。
一番の問題は、そのボリュームと謎解きの規模から、回そうというKPが少ないことだと。
私は、その一文で「やろう」と思い立つことができた。「やる人が少ない」ということは「やる」というだけで高い価値がある、と思うことができる。
私は昔からそうだった。人が嫌がることや、やらないことをやる。別に親切心でそうするわけではない。人と同じことをしても私はそんなに要領が良くないから、ただおいて行かれるだけになってしまう。
私の強みを活かすには、ライバルが少ない方が良いし私自身のやる気にもつながる。やれただけで凄い。そう思える取り組みなんてなかなかない。
6.編み物:出来るとは言えないけどどうしても伝えたかった
編み物ができるようになりたい、というのは長年繰り越し続けている課題で最早とんでもないキャリーオーバー状態だ。
だが去年少しばかり転機が訪れた。縁のあったお婆さんに、少しずつ編み物に挑戦しているところなんです、と話したところ昔使っていた編み棒をあげると言われたのだ。
その方、90歳を超えており、一応はありがとうございますと言ったものの、失礼ながらお年だし忘れておられるだろうなと思っていた。
しかし、次にお会いしたとき、そのお婆さんは約束の編み棒を持ってきてくれた。少しずつサイズの違うとても綺麗な状態の編み棒だった。
「よかったら使って」と言って渡された道具の束。私はその方に、なんとか少しでも編めているところをお見せしたかった。
それから1年、結局習得できないまま時間が過ぎてしまっていた。2023年……その方は施設に入ることになりもうお会いすることはできなくなることが決まった。
口先だけでできるようになったとは言いたくなくて、時間に追われる形で猛特訓。全くできなかったところから、少しだけそれっぽく編めるようにまでなった。
このあと私は無事に「まだまだ難しくて短いのしか出来ないんですけど」と報告することができた。もう、ほぼそのためだけに特訓したようなものだ。お婆さんは、ニコニコしながら「最初は難しいでしょう」と話して下さった。
今は施設にいらっしゃるが、できるだけ長く元気でいてもらいたい。
7.クロスステッチ:極細毛糸のキット
いつもお世話になっているクロスステッチのお店で取り扱いが始まったのが2年ほど前だっただろうか。
刺繍糸ではなく、毛糸を使って作成するクロスステッチ作品だという説明をみた時、一体どういったものなのか分からないし、気になって気になって仕方がなかった。
しかし私にはまだ手を付けられていない作品がたくさんある。にもかかわらず、また新しいのを買うのか??という思いがあって手を付けていなかった。
でも、ずっと気になってしまうのである。
私は諦めた。
ずーーっと見ているならそれこそ時間の無駄である。小さいキットを買って経験して、納得しよう。いくら悩み、考えたところで「どんなものなんだろう?」という疑問は、実際に触ることでしか解決しない。
ふわふわに仕上がる表面が新鮮で、たまにはドットもいいなと思った。結論だけ言えば私はやっぱりドットなのかどうかも分からないようなめちゃくちゃ細かい作品が好きだ。でもドットも嫌いじゃない。
そういうことだ。
8:運動習慣:日曜午後の1時間は妹と一緒にトレーニング
母親の17回忌があり、久しぶりに姉妹でゆっくり時間を過ごす機会があった。その時に計画されたのが、この日曜の午後から1時間の運動タイムだ。
身体を動かさなくなって体力が落ちている自覚があること。また、運動しなければいけないことは分かっていても気が進まないこと。これを克服するには予め決めておいて一緒にやることではないかということになった。
結果的に目論見は大成功で、4月から始まったこの習慣は今なお続いており、特別予定が入った日と特別具合が悪かった数回を除いて半年以上当たり前のように続けることが出来た。
そもそも日曜の午前中はその前から一緒にゲームをする習慣があったので、そこに付け足した感じである。
最初の頃に挑戦してほぼリタイアに近い形になった、30分間のハードなトレーニングを年末最後の機会にリベンジしたところ間違いなく前回よりは食らいつくことができたので、放置していれば落ちるばかりの体力がしっかり上昇している感覚を得ることができたのは大きい。
この良い習慣は今後もゲームとセットで続けていくことになっている。
9.Notion:新しいデジタルツールの導入
視聴しているYoutubeチャンネルで面白いツールの紹介をしていた。それがこの「Notion」だ。
説明を聞く限りすごく便利そうだし、一般的なデジタルツールと比べると直感的に使える上に複雑なことができそうな感じだったので、試しに触ってみることにした。
これは〇〇のような感じ、と別に例えることができない独自の機構を持っているツールだと感じた。ある程度機械慣れしている人間でも、はじめは「ん?」となるのではないだろうか。
ひとつ前のトレーニングを一覧にしてあるものもNotionで作成している。さすがにあれは、わざわざNotionでなくてもいいのだが共有もできるしああいうシンプルな表も作れるということだ。スケジュール管理のために上のようなカレンダーでの管理もできる。何なら、NOTEのように、ただ文字を書くだけのメモとしても使え、リンクなどを貼ってNotionの別のページに飛ばしたり、他のサイトへの誘導のためのリンクなども貼ることももちろんできる。
まだまだ使いこなしているとは言えないのだろうが、私が使いたいと思った使い方はできるようになった。そういうことか!と理解できるまで少しかかったが、時間をかけた甲斐のあるツールだ。
現在デジタル管理のものは、かっちり管理しなければならない他人が関わっているものや仕事に関わるものとなっている。見落としがなく間違いがないのがデジタルツールの強みだと思う。
10.労働:在宅ワーカーへシフトチェンジ
これに関しては緊急事態だったのだが、今年終盤に入っての特大チャレンジ企画となった。
8年間勤めていたパート先が経営不振のため雇うのが厳しくなったとのことだった。要するに廃業寸前というわけだ。ちなみにそれを聞かされたのは9月27日のこと。
知ったことか。
3日前に言うな。
それが私の言いたいことの全てだった。
「来月から休みなの分かってて来るの嫌だろうから」とか何とかもにょもにょ言っていたが全く意味不明だ。普通に考えて、急に給料無くなる方が嫌だろう。すなおに「言った後に顔を合わせるのが気まずいから俺の都合で直前まで言わなかった」と言え。
そう思ったのは事実だ。この文面を見た読者の方は私が相当怒っているとお思いかもしれない。
実はそんなどころではない。怒りなどというものは通り越したのかもしれない。秒で「よし、見捨てよう」と思った。8年間も務めていたのにとんでもない裏切りだと思った。
自分のことしか考えてないくせに相変わらず「その方があなたの為だと思って」という体を取ってくるんだな、と。
そして、即座に意識から切り離して次のことを考え始めた。
私にとって勤め先の接骨院が潰れることなど大した損失ではない。そもそも院長は悪い人ではないが私は嫌いだ。
嫌いな理由を色々上げても仕方ないので大幅に割愛するが、面接を通って勤め始めたばかりの時に「本当はもっと痩せてる人がよかった」と言ったことをずっと根に持っているくらいには嫌いだ。
ある程度仕事に慣れてしまえば私の生活リズム的に都合がよかったから、利用していたに過ぎないのだ。お互い様なのかもしれない。
そいつ(注:院長)のことはどうでもいいのだが、状況が良くなれば3月を目途に呼び戻される可能性がなくはないらしい。
正直今の段階で収入はほぼ追いついてきているし、もしもお声がかかるようなことがあればこちらから出勤曜日の要求をするレベルになっている。まぁそのとき考えればいいかというところだ。
で、今何をやっているのかというと、実は色々やっている。
のだが、メインは宅録のナレーターだ。youtubeの仕事で、朗読や解説動画のナレーション業務を請け負わせて頂いているクライアントが3社ほどあり、継続的にお仕事を振って頂いている。
技術+チャンネルイメージに合っているかどうかの問題も入ってくるので、正直数応募するしかない状況だが、個人的には中程度の条件を狙って5,6件応募すれば1社レスポンスがあるかもくらいな感じだ。
ナレーターの仕事は、現段階ではとにかく食らいついた状態なので、もっと学ばなければならないことがあると常々思っている。
あとは、これも運が良かった話なのだが、とあるグループの動画編集者チームの一員として企業案件を頂いている。動画編集を仕事にできるとは思っていなかったし、そのレベルにあるとも思っていなかったのでとんでもない話なのだが、上手い具合に仕事として取らせて頂くことができた。
もちろんこれについても、まだまだ修正依頼で返ってくることも多く、先方に育てて頂いているような状態だ。ありがたく勉強のチャンスだと思って色々技術をつけさせてもらおうと思っている。
あとは数年前だが、実験的にライター業でどれくらい稼げるかやってみたことがある。その経験もあって、多少ならライターとしてお仕事を引き受けることもできるので、いけそうな案件が見つかった時は文章でお金をもらっていることもある。
そんな感じの「いろいろやっている」である。
もともと、多少一般人よりはできるかもしれない。得意かな。と思えるようなことを色々引っ張り出してきて、これはどうだ!仕事として相手にしてもらえるレベルか?!と試している状態だ。
安定しているとは言えないが、間違いなく「おもしろいこと」にはなっている。少なくとも、患者の来ない接骨院にいって院長の愚痴の相手をして掃除だけして帰ってくる。ストレスだけためてため息ついている状態よりよほどいい。時間効率的なものはハッキリいって悪くなっているが、私のパフォーマンスが良い状態を維持できている。
時間効率的なもの……というか、おそらく単価の高い仕事が受けられるようになることが先の目標だなと思っている。これには経験と勉強が必要になってくるだろう。来年の課題だ。
11.念願達成:ひたち海浜公園のコキア
これに関してはチャレンジとは言えないし、頑張ったのは連れてきてくれた旦那なので特に私の努力ではないが念願が叶ったという意味でめちゃくちゃ大きなイベントとなったので入れさせてもらった。
以前ネモフィラを見に来ている場所だが、秋はコキアの紅葉が見られると知ってずっと見に来たいと思っていた。だが間の悪いことにコロナ騒ぎのためなかなか出られなくなってしまい延期を繰り返していた。
ふわふわのコキア、薄い緑と鮮やかな紅が広がる光景は何となく大きな生物の背中のように見えて可愛く感じたのが印象的だった。
12.朝活:モーニング・ページとの出会い
「モーニング・ページ」
このワードを見かけたのはyoutube上だった。何故これがオススメ動画に出てきて、そして目に留まったのか、今でも疑問だ。再生された動画に出ていた動画主は全然覚えのない人だった。
朝に書く日記。モーニング・ページの取り組みは端的に言ってしまえばそれだ。
当然、まだ朝なので書くことが大してない。そのタイミングで書くのが一番よいとされるもので、書くことがないからこそ、やりたいことや忘れていたことなどが表出しやすいのだという。
特に私は、旦那の出勤時に起きてそのまま活動をするので、通常毎日5時半から時間がある。ただ、出来ることには限りがあった。
早朝過ぎるので家事などはまだ行えない。静かにパソコンに向かうのが常なのだが、つまるところ時間を余らせ気味だったのである。
あまりにも私のためにあるような取り組みだ。これは、実際にやっている人の話を聞くと、守っていない人がほとんどで何なら朝にやらないという人もいるくらいで、それでも効果が凄くあるという話なのだが、私に至っては、厳守することに何の問題もない。
朝起きたその瞬間からモーニング・ページを書き始め、そこから2時間書き続けてもまだ朝の7時だし、丁度洗濯機が回せるなと思うくらいで、手で文字を書くことも文章を書くこと自体も好きな私は、モーニング・ページの為に努力しなければならないことは何もなかった。
ただ、自分の気持ちを盛り上げるためにモーニング・ページ用のシステムノートを購入した。PUレザーで高級感があるものの1700円とお手頃価格だった。
男性が持ってもスマートに決まる、少し渋めのオシャレな文具が揃ったメーカーだ。私はガーリーなデザインはあまり好まない傾向があるので、趣味を同じくする読者の方は是非、上記のサイトを覗いてみて欲しい。
モーニング・ページの詳細は各自調べて頂きたいが、私がこの取り組みを始めて得た「良いこと」は、まず朝の時間を無駄にしなくなったことだ。
起きてダラダラするだけの時間が無くなったという意味ももちろんあるが、朝に日記を書くのでどうしても内容がこれからやろうと思っていることをまとめる感じになる。
例えば7時になったら洗濯をしよう、と書いた場合6時半にモーニング・ページを終えたからと言って二度寝しようとはならないし、何なら7時まであと30分か……箒で階段の掃除だけしようかな、と逆に働き者になったりする。これは自分でもすごく驚きだった。
以前は7時になったら洗濯しよう、と思っていたんだけどな……9時か。ということも多かったし、洗濯機が止まっているのを忘れて干していなかったりすることもよくあった。
頭の中で7時に洗濯をしよう、と思っているだけの時と、モーニング・ページに「7時 洗濯」と書いた場合のモチベーションに違いはない。モーニング・ページは先ほどのシステムノートに書いているので、忘れないように目の前に置いてあるわけでもない。
だが、行動内容は明らかに変わっているのだ。これにはひとつ、手で書いたことは頭に残りやすいというのが理由としてあるようだ。
そして私にとっては「まず何をしようか?」という準備がされているのがとてもいいと感じた。何をしてもいい。しかし、自由というのは難しくて何でもいいと言われるとあまり何もせずにダラダラして時間だけが過ぎていくことが珍しくない。
〇〇を買いに行きたい。
〇〇の片づけをやりたい。
〇〇を試したい。
今日、今すぐやるかどうかは別として、何となく思っていることを書くだけで「今何をしてもいいな」という時に手で書いた内容は想起されやすくなるし、何なら「何か書いてたっけ」と見返してもいいわけだ。
何かあった気がするけどな……忘れた。ということがよくあった。そして困ったことに、私は、特別何もやることないわ、ぼけー……ぼーっとしてる時間最高!とできる人間だ。時間を無駄にすることに特別罪悪感がない。ぼんやり一人で過ごすことで癒されるところがあるので、そういうのも必要だと感じており、こんなことしてるなんてもったいない!とは思わない。
そんな私がモーニング・ページを始めて約60日。やることがなくてボーっとしている時間は無くなった。一つ言っておきたいのは、全然仕事も毎日なんて来ないし遊びの予定も入れていない状態が普通なので相当な時間自由だ。
元々私はスケジュールを真っ黒にすると憂鬱になる。こんなにキッチリ動かないといけないのか……しんどいな、と。自由時間ないじゃん、と。なので、今も毎日やることがあるとはいえ、全く忙しいわけではない。
ただ、時間があったらあったで自分で前からやりたかったことを掘り起こして「丁度いい、今日はこれをやろう!」と予定を埋めることができるようになったのである。何だったら、ボーっと過ごす時間すら「よーし、ここはもうなんもせん!」と決めてしまうわけだ。
そうして過ごすようになってみて、毎日「なにかやった」意味のある日となっている気がする。変化の激しい日々を送っていくことが分かっている以上、変化に弱い私は自分の気持ちが置いていかれないように工夫する必要がある。
モーニング・ページは私が私を置き去りにしない為のよい取り組みとなってくれている。
13.組紐:ネット情報を離れて教本を購入
刺繍キットについてた刺繍糸ってちょっと余るんだよなぁ……というのが理由で手をつけた組紐。もっと色々組んでみたくなった。
ネットにある組み方では物足りないと感じたのでいよいよ教本を買って本格的にやってみることにした。
ハマナカから販売されている、組紐プレート、組紐ディスクを使った組み方も掲載してくれているので手芸店で手軽に購入できる素材で本格的に始めることができるのがとても有難い。
組み台を買うのは大変だろうから、と何と身近なもので組み台を作る方法のアドバイスなんかも掲載されているのが驚きだ。組み台で作る組紐のレシピもたくさんあるので、プレートとディスクの組み方をマスターした暁には組み台を用意してみてもいいかもしれない。
どんな糸で、どうセットすればどんな見た目の柄が出てくるのか、正直全く分からないので色のバランスくらいしか考えることができず組みあがってくるのをワクワクしながら見る過程が楽しい。
長い糸を留めておくのに、木の糸巻を買ったのだがこれがまた良かった。糸巻同士がぶつかる軽い音が癒しだ。20個で1000円だ。安い。
また、画像の刺繍糸はDMCの5番刺繍糸で25番刺繍糸と同じ色番号のものが揃っている。購入できる場所は限られてくるが、うちにはDMCの色見本帳があるので買わなくても色の検討はここでできるというのが強みだ。あまり欲張るのもよくないが、練習しつつデータを集めたりしていこうと思っているところだ。
14.アロマキャンドル:余っているアロマオイルを活用
うちにはエッセンシャルオイルがたくさんある。
練り香水作りにハマっていたときに色々買い集めて自分で使っていたのだが、肌に使うには古くなってしまっているのと、現在は乾燥対策として市販のクリームをじゃぶじゃぶ使うことにしたので自作のものは活躍しなくなっている。
しかし、実はアロマオイルのブレンドについてはプロの資格を持っている人から出来を絶賛していただいた技能のひとつだ。もちろん社交辞令だった可能性も考慮しなければならないが、私自身も気に入っているものだし、アロマについては細々と続けたいと思っていた。
そこで、思いついたのがアロマキャンドルの自作だ。作り方のあらましはネットを調べれば出てくるのだが、あんまり詳しいことが記載されていないことが多い。詳しいことを知りたい場合はアロマキャンドル講座に出てほしいらしい。
それはお断りだ。
失敗してもいい。売るわけでもないのだから見た目が悪くたっていい。ネットで集められる程度の情報からアロマキャンドルを自作してみた。意外と芯が大変だったが、無事キャンドルとして機能させるところまで持ち込むことができた。
あとは香りの調整や大きさの最適解を見つけなければならないが、その辺はやりながら少しずつ詰めていこうと思っている。
15.イラスト:もういちどペンをとってみる
キャラクターイラストを描く、というのを20年ぶりくらいにした。いや、もっと前かもしれない……。
中学生くらいまでは絵画教室に通っていたので、絵を描く習慣自体はあった。が、やっていたのは静物画なので期待されるような絵は描けない。
そう、つまり「絵が描ける」と言われて想像されるものは描けない。布の上にリンゴやら瓶やらが乗っている絵を見せられても(あっそれじゃない)と思われるやつだ。しかももう忘れたので、今それでいいから描けと言われても無理だったりする。
強いて言うなら、見たものを描こうとする集中力は鍛えられているし、それなりに器用さは発揮できる、くらいのものだろうか。
立ち絵が描けたらなぁ、と言っていたところから、いや無理ではないんじゃないか?多少はキャラ絵も自己流で描いてはいたし。今やネットで少し検索すれば色々な資料が手に入る。解説の動画もめちゃくちゃあるし……と、情報収集をしていき、ついに重い腰が上がった次第だ。
趣味、遊びの一環にはなるが、表現の幅が広がりできることが増えるのは楽しい。ちょっとずつでも出来ることが増えたらいいなと思って遊びながら上達していけたらと思っている。
16.ワーク系手帳:2024 pure life diaryの購入
「ワーク系手帳」と呼ばれるものがこの世に存在するということ自体知らなかったのだが、この「pure life diary」を通じてその世界を知ることとなった。
私がその存在を知ったのは12月に入ってからで、物としては10月から販売されているらしく、私が探し始めた時には既に店頭に並んでいる時期は過ぎ、入荷予約をしなければ手に入れることはできない状態となっていた。
帯に書かれている通りワーク系手帳である「pure life diary」には自分がやりたいことや、自分の強みが見つかるワークがある。1年を通してその手帳と向き合う中で少しずつワークを埋めながら成長していくことができるという寸法だ。
興味がわいた方は、私が文章で長々と内容を説明するよりも公式サイトを見たり公式が公開している来年の商品紹介動画をご覧になるのが早いだろう。
動画では公式だからできる中身の詳細を公開しているものとなっている。視聴することでどういったものなのか深く理解することができる。
こういった趣旨の手帳はこれだけではないようなのだが、今回私が目にしたワーク系手帳はこれが初めてだったといことに縁を感じたのもあり、とにかく来年はこの手帳と向き合ってみることにした。
また、pure life diaryでは、その年の購入者全員を1つの大きなコミュニティとして扱ってくれる。中にQRコードが記載されており、限定コミュニティに入ることができる。
そこで定期的に開催されるLive配信に参加したり、分からないことを質問したりという情報のやりとりをすることもできるようになっているのだ。
ひとりで1年間続けるのはモチベーションがもたない、という人も仲間と出会えて心強いし、どうすればいいのか分からない部分もすぐに開発者とつながることができるので謎のままにならない。
私自身は、ひとりで黙々と続けていくこと自体にそこまで苦労しないのだが、同じ商品を買ったもの同士で集まって同じことをしてみる、という経験も悪くなさそうだなと思って今のところ顔を出してみるつもりにしている。
以前は「あーそういうの面倒だわ……そんなことより作業に集中したいし」となっていたし、今もそう思わないわけではない。
が、まぁそう言わずに全く知らない人と接する機会も持ってみよう。若干の人アレルギーがあるだけで、別に人見知りというわけでもないのだから。志を同じくする仲間みたいなものじゃないか、と思う心の余裕ができたということなんだと思う。
17.万年筆:手書きの重要性を再認識
「手書きが好き」
「万年筆への憧れ」
この要素は元々あった。しかし「どう使うか」という部分が見つけられていなかったため、この二つはずっと繋がらないまま宙に浮いて数年という状況だった。
今回、色々とリストアップさせてもらった通り、手帳にせよモーニングページにせよデジタルデータで扱わないことに意味があるものをたくさん見つけてくることができた。
だが面白いことに、こんなに条件がそろっているのにすぐに万年筆にはたどり着かず、最初は普通にボールペンを使っていた。ただ、ものすごい勢いで減っていくインクに気付いた時に万年筆の存在を思い出したのである。
最初の動機としては、ボトルインク使った方が安上がり!と思ったのだが、シンプルに万年筆で文字を書く時の感触はめちゃくちゃ好きだし、書き味への強い拘りに万年筆はしっかり応えてくれるものだった。
そして万年筆を使い始めた時はモーニング・ページしかやっていなかったのだがこれを機に手書きジャンルへの比重が上がる。
手を使って書くことへの「好き」を思い出した。もっと増やそう、と無意識に判断したのだろう。特別何かした覚えはないのだが、気が付いたら手書き要素の情報が自然と集まってきていた。
方向性が見えると、脳の機能として勝手に近しいものをピックアップする自動検索機能が備わっているらしい。
お陰で努力せずに私の好きな環境が順調に整えられた。手帳術を紹介しているyoutube動画を色々見たりして、実際やってみなければ分からない部分もありつつ、向いていそうなものは取り入れたりしてみている。来年、この辺りの試みが私を形作る重要な要素になってくるだろう。
18.メモ用手帳:「捨てない」メモを持つことにした
何でもかんでもメモをするための手帳を用意した。これが早速大活躍している。長く愛用するつもりで、レザークラフトの職人にお願いして、A6サイズの手帳を購入している。文字とイラストの刻印を無料でしてくれるとのことだったので、名前とオニオオハシのデザインを刻印してもらった。中国の人だったが、丁寧に日本語で対応してくれたのでオーダーで困ることは全くなかった。
この工房の職人さんだ。サイトの渋い雰囲気からしてアメリカかどこかの人だろうかと思って調べたら中国の人達だったので驚いてしまった。先入観はよくない。
こんな感じでリフィルも入れてくれているのですぐに使うことができる。硬い紙質の謎の分厚いリフィルだが、丁度全ての紙で裏抜けするレベルでインクフローが良すぎる万年筆があるので、それを専用で宛がってみたところめちゃくちゃ具合が良かった。
万年筆の面白いところはこういうところにもあるというのがよく分かる。明らかな向き不向きがあるのだ。
この手帳とは別に、パソコンの前にあるメモも健在ではある。書いては捨てるようなメモはそういうので十分なのも確かだった。そういうメモ書きと、ちょっと置いておきたいメモ書きが一緒になっているのが一番よくない状態だった。
これも確か手帳術の人が話していて気づかされたことだった。何でも書いていい手帳を持っている、と聞いて「なるほど?!」となったのだ。
なので、今はPC前にいる時はPCのすぐ近くに。机で何かするときはそちらに一緒に連れていく、という具合に一番触っている時間が長い手帳になっている。
私はそもそも出先で何かするということが全然ない人間なので鞄に入る入らないの問題を気にすることはない。そもそも持って出る想定ではないからだ。しかし、家の中でも常に近くに置くのであれば大きさはA6が最大サイズだなと感じた。
19.備忘録:「私」を詰め込む一冊
いわゆる「コモン・プレイスブック」というやつらしい。
これも実は、一番最初に「モーニング・ページ」を紹介している人が一緒に話題に出していた。モーニングページをやっていたら大切なワードがどんどん出てくるようになって、これは別途書き留めたいと思い「コモンプレイスブック」を用意した、というような話の流れだったはずだ。また知らないワードが出てきた!と思って、これらを知った直後は色んなことを調べまくっていた。
これも詳しいことは各自調べて頂きたいが、和訳すると「備忘録」ということになっており、先ほどの「なんでも書いていい手帳」の上位互換のようなものだ。
ざっくり紹介すると、自分の興味のあるジャンルをカテゴリでいくつか用意してマーク用のシールなりマーカーなりを用意し、何かある度にそこに書き込んでいく、というスタイルだ。
関心のあること、好きなこと、勉強していることなど全部1冊のノートに詰め込んでいき、何について書いている部分なのかをシールやマーカーで軽く記しておく。自分の関心事がひとところに収まっているので、パラパラ捲るだけで新しいアイデアがひらめいたりする、らしい。
もう書き始めているのだが、じつはあまりこのフォーマットには従っていない。最初からカテゴリ分けしてシールを使ったりするくらいなら、インデックスで分けて管理しようよと思ってしまったのが原因だ。
まだ分け方を決め切れていなくて、マステの上からカテゴリ名を書いているような状態ではあるのだが新しい年スタートと同時に確定させて本格的に運用していこうと思っている。1年間これで運用してみて、後のことを考えよう。
余談だが、Pilotのバインダーノートが想像以上にかっこよくて気に入っている。お気に入りのボールペンであるユニボールワンFの日和がめちゃくちゃ色があっているのも最高に良い。ここには実はボールペンじゃないと書けないものが色々あるので万年筆に混じってしっかり活躍してくれている。
20.ペン習字:硬筆書写技能検定2級合格へ向けて
で、極めつけはこれだ。
来年、硬筆書写技能検定で資格の取得を目指すことにした。
小さい頃、私は祖母に書道を習っていたことがあり、毛筆7級までならもらっていた記憶がある。まぁこれは、やっていれば貰える程度のものなのでこれ自体には大した価値はないし、さすがに毛筆は手を付ける機会がない。
それに、実は私は硬筆の方が好きだった。なんなら学校の「書き方」の時間がすごく好きだった記憶がある。
そう、ものすごく昔から「書くこと」自体が好きだったのだ。お陰で、現段階でも悪筆ではない。ただ、しっかりと習ったわけでもないし、習ったのも昔過ぎて忘れており適当に我流でやっている部分が多々ある。これは勿体ないかな、と思った。
恐らく、少しちゃんとすれば資格としてモノにできるのではないか。しかも好きなことで。
というのも、今の適当な我流でやっている「悪筆ではない」程度の技能では何もできない。ただ字がマシな人なだけだ。
しかし、これをちゃんと整えれば仕事にできるというのがある。漢検と毛筆書写技能検定の二択でちょっと迷ったのだが、仕事につなげやすいというところでこちらを選んだ。具体的には重要な手紙の代筆や、ペン字の講師といったものがある。どれも在宅で受けられる仕事だ。
ただ、ナレーターの仕事をする中でもちょっと必要だなと思う面もあり漢検もそのうち受けたいと思っている。一般常識強化の意味で。
12月の末に申し込んで、期限は1年。最速半年で応用まで修了する「日ペンのボールペン習字講座」を受講中だ。
とにかく、お手本を見ながら大きく書く練習をするのが上達のポイントらしい。序盤なのでまずはひらがなを改めて練習しているところなのだが、改めてちゃんと書こうとすると難しいことがよく分かる。
早速書いては捨てていく紙に書いては横に反省点などを記入してリトライしたりを繰り返している。これが読者の目のどう映るのか分からないが、私はこれがめちゃくちゃ楽しい。
2023年の総括と2024年に向けて
以上が今年あった大きな出来事だ。改めて書き出してみると、思った以上に新たな挑戦をした年だったことが分かった。何かを始める、と決めた年だった。
2024年は、これを受けて継続させていく年となるだろう。種を蒔けるだけ蒔いた。これをしなければ物事は始まらないから、よく頑張ったと思う。でも、それだけでは目的を成し得ない。
今年一生懸命リサーチして、自分のために準備したことを来年はコツコツと積み上げて形にしていくことになる。全てを来年動かすというのは難しいかもしれない。だからこそ、自分と向き合う時間を大事にしながら着実に成長していけるよう頑張っていこうと思う。
今年は色々あって大変だった。頑張った!
来年はペース配分しっかり見定めながら動いていきます。どうか飛躍の年となりますように……!
それでは皆様、よいお年を!!