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「おおきな夢みいつけた」を朗読していただきました!

たくさんの方に助けていただいたおかげで、今日休日出勤をせずに休めて、久しぶりにぐっすりお昼寝して、ずいぶん体が楽になった気がします。
ですので、大変遅ればせながら、感想記事をじっくり綴りたいと思います。

虹倉きりさんに、拙作「おおきな夢みいつけた」を前編、後編に分けて朗読していただきました!

ずいぶん以前に、虹倉さんに希望があればぜひ朗読するので応募してくださいね、と言っていただいたご縁で、今回「note朗読」に応募させていただきました。
過去、他の方に読んでいただく際は、ご負担が少ないよう、できるだけ短いものがいいかなと選んできました。しかし、せっかく数多の朗読をされている虹倉さんに応募という形でお願いするので、虹倉さんに読んでいただきたいものをしっかり選ぼうと思いました。結果、前編と後編に分けていただく分量になってしまいましたが、この作品を虹倉さんに読んでいただけて本当によかったです。

いろんな仕事の方々を、私は本当に尊敬しております。なぜなら、私はしばらく仕事を休んだ時期があるからです。仕事を続けるって、本当にすごいことだと思っています。
仕事をする方々がいて、今の世界が成り立っている。社会人になって、そんな当たり前のことに気づかされました。両親や親戚、実家の近所の方々、取引先の方々などの仕事の重要性を改めて知ったり、プロフェッショナルな一端に触れたりして、それまで漠然と聞くだけだった仕事のつながりや意義に気づかされたんです。他ならぬ自分の仕事についても、たくさんの気づきがありました。

そして、妹がどんな仕事を選ぶのか。興味を持っていたところ、私の身近にいなかった(気づいていなかった)仕事を選ぼうとしていました。管理栄養士という仕事です。
理系を選択した時点で驚きでしたが、国家試験を受ける専門職を妹が選ぶということに驚かされました。それとともに、大学受験までは勉強より生徒会活動に熱心で少し心配でしたが、大学生になってからの妹の勉強へのがんばりは目を瞠るものがあり、本気なんだと思いました。
コロナ禍が実習の年。受け入れ先が見つからない学生の方も多くいるなか(妹も病院実習の方は難航)、保育園実習は快く受け入れていただいた妹。準備から実習期間にかけて、緊張とやる気で不安げながらも生き生きとしていて、なんだか勝手に誇らしい気持ちになりました。あの妹が、着実に社会人になっていくんだなぁと。五つ下で、正直彼女が大学生になるまではけんかなんてかわいいものでなく衝突ばかりで、正直再び同居、しかもワンルームで四年。やっていけるのかと心配でした。気づけば、引っ越しも経て六年。今では、子ども時代が考えられないほどの不思議な関係性です。普通の姉妹とはちょっと違うような気が勝手にしています。
そんな彼女の成長を目の当たりにして、私も仕事への活力をもらいました。それが、まだnoteを始める一年前のことでした。
noteを始めて数ヶ月、「秋を奏でる芸術祭」という素敵な企画を見つけたとき、ふとあのときの妹の姿を残したいなぁなんて漠然と思いました。一年と少し前の記憶を頼りに、妹にもじっくりヒアリングを行い、調べたりもして、大切にとっていた画用紙を写真に収め、あの作品を書いて約三年。この作品を虹倉さんに読んでいただける日を楽しみにお待ちしていました。
※念のため書きますが、実話をもとにしたフィクションです。かなり私のほうで補ったり実際と変えて、想像力で書き上げていることをご承知おきいただけましたら幸いです。
それについては、こちらに書きました。


前置きが長くなりました。ここから、朗読の感想です。
当たり前なのかもしれませんが、すっごくじっくり読み込んでくださったのだなぁと思います。以前、虹倉さんのこちらの記事を拝読したときも、朗読への真摯な姿勢を垣間見ておりました。

私がこの作品を本当に大切に思っている。その思いを汲んで、じっくり落とし込んでくださったんだなぁと、まずはそのひたむきな姿勢が感じられてグッときてしまいました。この感覚は、自分がときどき気まぐれに朗読をするようになったから気づけるようになったのかもしれません。

目の前に好実と先生たち、園児たちがここにいる。そう感じられるほどに、臨場感があります。生き生きと彼女たちがそこにいる。保育園の光景がありありと浮かび上がり、エネルギーが感じられます。

声色の使い分けはもちろんすごいですが、落とし込んでくださったことによる解像度の高さに感じ入りました。
いつも朗読していただいて思いますが、自分でない方に読んでいただくことで、その方ならではの解釈や声、思いがのった朗読により、作品世界は広がっていきます。今回も、それを実感しました。作品に真実味をもたせていただいたなぁと。

後編をちょうど秋に重ねて公開してくださった虹倉さん。
ちょうど昼休みに色づいたいちょうの木を見たり夜にスーパームーンを見たりして、秋を実感した頃合いです。
園児たちのあどけなさ、好実のもがきながら懸命に臨むところ、温かく見守る先生たち。とっても素敵な朗読を通して、ふたたびこの世界を覗いたとき、なんだか形容しがたい思いが込み上げてきて、どう書いたらいいのか悩んできました。
未だにその初めて聴いたときの感情や、また聴いて改めて感じたときの心の動きをうまく表現する術を持ちえないのが非常に悔しいのですが…。なんでしょう、すごく純粋な気持ちを思い出させてくださったのは、一つあるかなぁと。

今、心身ともに万全でないなか、仕事に忙殺され、昨夜も職場で一時間休ませていただき、仕事や人への向き合いかたに悩んでおります。
失敗が続いたり、仕方ないトラブルも付随したりして、感情もスケジュールもコントロールが難しく、それでもきっちりスケジュールを守ってしっかりと仕事を全うすべき。でも、一人では対処しきれず、他の方々の力を借りて、なんとか一つ一つ乗りきっている。社会人八年目ながら、一人前になりきれない自分が不甲斐なくて悔しいです。そして、苦しくなるときがあります。
note、というより創作に対しても似たところがあって、一度失敗して想像しかしていなかった恐怖を味わったとき、書くのが以前より怖くなりました。
そんななかで聴いた虹倉さんのこの作品の朗読に心震えましたし、拙作ながら、虹倉さんの声で聴くことで染み込んできて、私の心を癒してくれました。
タイミングにも感謝しております。

多分好実もその先が順風満帆とはいかないでしょう。でも、好実は今も、もがきながらがんばっているんじゃないかなぁ。そんな希望を持たせてくれる朗読でした。
虹倉さんの魅力的なお声と、素敵な読み方、念入りなご準備の掛け合わせにより、作品がはばたいてくれた気がいたします。

これからも大切に聴き続けたい朗読です。
虹倉さん、大切にお読みくださって、本当にありがとうございました☺

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すーこ
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