范成大 「四時田園雜興 冬日 其八」
榾柮無煙雪夜長 ほだぎをもやす
ゆきふるよるに
地爐煨酒煖如湯 いろりのさけは
ゆほどにあつい
莫嗔老婦無盤飣 あてがないぞと
しかるこたない
笑指灰中芋栗香 はいのなかには
やきいもとくり
「四時田園雑興 六十首 冬日 其の八」
*作者が農家の主人と囲炉裏を囲み、主人が「肴がねえぞ」と「老婦」(かみさん)を叱るのを作者が制したところ、かみさんが笑って灰の中を示したというわけだ。これもまた、日常のささやかな一風景を見事に切り取っている。
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