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劉攽 「新晴」

青苔満地初晴後  あおごけのうえ

         はれまがみえて

緑樹無人晝夢餘  みどりのこかげ

         ひるねにふける

惟有南風舊相識  やってくるのは

         ただみなみかぜ

偸開門戸又翻書  そっととをあけ

         ページをめくる


「新たに晴る」

*「舊相識」とは古なじみ。古なじみの南風がそっと入って来て本のページをめくるというのが、茶目っ気のある行動に思えて微笑ましい。この詩を訳しているときにラジオからゴンチチのスローな曲が、ページをめくるように流れて来た。

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