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先行研究探しのステップ2 「林の中で重要な木や大枝はどれか」- MBA生の研究tips(5)

前回、先行研究探しのファースト・ステップは、専門分野の森の中で、授業のトピックや教科書の章を参考に、その森の主要なトピック(林)を把握することだと書きました。


自分の林を見つけたら、次のステップは、その林の中で、研究課題に関係がありそうで、しかも重要な研究潮流(木や大枝)を見つけることです。授業や教科書はすべての重要な木や枝を示すことはできませんし、参考文献にはさらに多くの参考文献がついていて、どこまで読んだらいいのかわからなくて途方に暮れます。また、授業や教科書で覚えた専門用語で検索してみるのもよいことでですが、おびただしい数の論文がでてくると思います。林の中には無数の木があり、一本一本の木も大きな枝から小さな枝へ分岐しているものなので、まずは重要な木、重要な枝を見つける必要があります。

ところで、研究において「重要」とは何でしょうか。本当はなかなか難しい問題なのですが、研究の世界では、テクニカルには多くの論文に引用されているほど重要な研究であるという扱いを受けています。もちろん、あまり知られてなくて引用が少ないけれど、素晴らしい論文はこの世にあると思います。しかし、初学者にとっては、そのような定義でよいと思います。

ある林の論文をとりあえずいろいろ読んでみると、何度も出てくる、多くの論文に引用されている論文というものが必ずあります。また、google scholarで検索すると、論文毎に被引用数を出してくれます。専門の先生方も助けてくれるでしょう。

多くの論文に引用されている論文は、自分の研究課題には少し遠いなと思われる場合でも把握するのに越したことはありません。林の中の重要な木や枝を知っておくと、自分の研究が、森の中のどの林、その木、どの大枝の先につながっているのか、自分の研究の所在地を理解し、指し示すことができるようになります。

本格的な論文を書く場合には、自分の研究の所在地を指し示すことは必須で、だいたい先行研究の節に書かれています。重要な木や枝を知ることは、本格的な論文を書かない場合でも、時間のない社会人大学院生にはなかなか大変ではありますが、できる範囲で少しずつでもよいのでおすすめです。知っているのと知らないのでは世界が違って見えるかもしれませんよ。


MBA生の研究活動のtipsを書いています。

書くこと

読むこと

理論との付き合い方

先行研究探し その1

そもそもなんでMBAに入るの?


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