仕事と家庭の天秤を揺らす
「家族が一番大事だからな。」
最近、仕事が忙しくてね…久しぶりに顔見てそう言い訳のようなものが出てきたとき、かすれた声でババに言われた。
わかってる。
わかってるよ。
でも、今このタイミングで、この言葉に過剰反応した。
同時に、そんな自分を冷静に見ている自分もいた。
いま、やっと仕事が楽しいんだよ。
仕事始める前に結婚して、この10年子育てファーストの職場に居続けて…
やっと、やっと、なんだよ。
早朝出勤も残業も出張も飲み会も、大変だけど楽しい。
全部家族のおかげだってわかってる。
だけどさ、
義祖母や義母が私に向けて言わんとすることは、
世のお父さんだったら、同じように言われるのかな?
私が嫁じゃなくて婿だったらさ、
「頑張って働けよ!」
って、言ってくれてたんじゃないかな。
悔しい。
悔しい。
悔しい。
男も女も関係ない。
お父さんだろうとお母さんだろうと関係ない。
子どもがいようがいまいが関係ない。
そう、大きな声で言わなきゃならないほど、
この世はまだまだ、そうじゃない。
私の身体が全身で「不快」を感じて
階段を上がり鼻をかんでいると
長女がやってきた。
思わず、
最近、夜遅くてごめんね。
娘を抱きしめる。
ママは「お母さん」だからさ、「お父さん」だったら言われない言葉も、あるのよね〜。
みんないるから安心して仕事できてるつもりなのになぁ。
そう、独り言みたいに呟く。
「ママは頑張ってるよ」
ババは、自分の意見を言っただけで責めてるわけじゃない。
ママはみんなを信じてるってことじゃん。
そうなんよ、これで良いと思ってるんよ。
年寄りの言うことを真に受けるなんて、
よっぽど疲れてんな、自分!
ありがとう、教えてくれて!
仕事と家庭を天秤にかけるのは
世のお父さんだって、きっとおなじ。
子どもがいてもいなくても、天秤は存在する。
どこまで負荷をかけられるか、その分、反対側に何を乗せるか、どう助けてもらうか、それは自分で納得して決めたい。
諦めじゃなくて、納得。
ここから冬に向けて、もうちょい負荷をかけるので、バランス取るまで揺れますが…
どうぞお付き合いくださいな!
そう笑えるバネみたいな軽やかさが欲しい!