CDジャケット用人形を製作させていただきました
プライベートでかなり大きな出来事がありまして、すっかり間が空いてしまいました。
趣味としてずっと続いている粘土ですが、大変ありがたいことに、CDジャケット用に人形のオーダーをいただきました。
CDタイトルは「呉市の彼氏」。
シンガーソングライターずれやまズレ子さんの新作です。
1体は、もちろんシンガーソングライターずれやまズレ子さん。
もう何年にも渡ってとってもお世話になっている素敵な方です。
そして、もう1体は、CDのタイトルにもなっている「呉市の彼氏」。
マッチョなタイプで作らせていただきました。
コンセプトやカラーなどのヒントをいただきつつ、あとは自由に作らせていただいたのですが、とっても勉強になりました。
普段はエアドライタイプの軽量粘土や樹脂粘土を扱っているのですが、すぐに乾燥が始まるのでいつも時間との戦いで、制作過程の写真を撮ることがほとんどなかったのですが、今回は途中で何枚か撮れました。
というのも、今回、石粉粘土を使用したからです。
エアドライタイプの場合、一旦乾燥してしまうとあとからの修正がなかなか難しく、全身細かく作り込むためにも、修正がきく「石粉粘土」を使いました。
水で柔らかくした粘土でひび割れを補正したりなど、修正できないことはないのですが、ポーズを修正したり等大掛かりなことは結局作り直した方が良い、みたいなことになると納期が間に合わなくなってしまうので、やむを得ず石粉粘土を使用する、という思い切った決断をしました。
使い慣れてない粘土を使うことで予想外なことが起こることを考えても、失敗&修正で納期に間に合わないことだけは避けたかったわけです。
ということでちょっとだけ制作工程をご紹介します。
構想を練る
ざっとこんなイメージで大丈夫か確認をとらせていただくために、ラフスケッチを。
成形
さっそく1つ工程を飛ばしていますが、針金で手足の芯を作っています。
石粉粘土はやっぱり重いので、台にしっかり立てるように、手足にも細い針金を入れつつ、全体には太い針金を入れました。
仕上げ
はい、もう写真ないです。
没頭していたため、撮影忘れました。。。
やすりで表面を平らにしつつ、納得いかない箇所に粘土をつけ足したり、一旦サーキュレーターで風を当てて乾燥させ、またやすりで削ったり、彫刻刀でけずったり・・・
ひたすらこの作業を繰り返しました。
色付け
撮ってたと思ったんですが、この写真か残っておらず・・・
似顔絵粘土のときは毎回思うのですが、仕上がるまでご本人に似てるかどうかわからないので、毎回ドキドキです。
エアドライだと基本は色粘土で作って、仕上げの絵の具は少しだけなのですが、完全に絵の具で色付けとなるこの作り方は、本当に最後までわからないのでちょっと心配になりながら色づけしました。
やはり絵の具の浸透度や伸びなどはエアドライの質感と全く違うのでかなり戸惑いました。
「石粉粘土&アクリル絵の具」の組み合わせについてはもっと研究が必要だな、と感じました。
コーティング
通常マット系のニスでコーティングするのですが、納期の問題もあり、UVライトですぐ固まるレジンでコーティングすることに決めました。
というのも、石粉粘土は内部まで完全に乾燥するまでにどうしても数日かかってしまう、という難点があるため、ちょっと強引ですがレジンで完全に固めて封印させていただきました。
エアドライだと乾燥したかもしれませんが、やはりサーキュレーターによる強引な乾燥もそれはそれで心配だったので、郵送時の破損回避のためにも良かったかな、と。
色々作戦を考えたことも本当に勉強になりました。
完成&写真撮影
ということで、できました!
すぐに撮影して納品させていただく予定でしたが、幸運にも大変お天気が良い日だったので、とってもいい感じの自然光で写真を撮ることができました。
自然光はやっぱりいい感じです。
我ながら色々物語が浮かんできて、可愛くて笑っちゃいましたw
達成感に浸りつつ、2体の人形を置いてにやけ顔で写真を撮っている自分・・・
かなり怪しかったと思います(苦笑)
ということで、
ズレ子さん、素敵な機会をいただき、ありがとうございました。
"呉市の彼氏"と素敵な時間を過ごせますように❤️
粘土作家としてはまだまだこれからのキャリアですが、素敵な企画に参加させていただき、とっても楽しく経験を積ませていただきました。
ということで
7/15配信リリース、ずれやまズレ子さん「呉市の彼氏」、応援してます!
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