扉ってさ、本当に必要?
いや、必要でしょ。
そんな声が聞こえてきそう。
うん、
家の玄関とかはさ、「扉」であるべきだと思うのよ。
知らん人入ってきたら困るし。
でもさ、家の中ってさ
そんな何枚も扉必要?
いっつも思うんだけど、
扉の開閉って、一日に複数回あるよね。
トイレだけでもさ、何回行くのよ?って話。
その都度、開閉するのって面倒じゃない?
扉があるから、たとえば「ドアノブを拭く」とかのメンテナンスも必要になる。
ということは。
扉がなければ、開閉の手間もない。
メンテナンスの必要もない。
え、それって最高じゃない?
…
もう20年くらい前だろうか。
テレビで、マイホームを建てた人が紹介されていた。
その人の家は、扉がなかった。
たしか扉がなくてもいいように、各部屋の入口を斜めに配置。
簡単にその部屋を覗けないような仕組みになっていた。
扉がないから、家族間の風通しもいい、とか言ってたような?
それをみた時の衝撃が大きくて、扉がない生活にちょっと憧れている。
…
扉って、空間を仕切るという役割が大きいような気がする。
だとしたら、のれんとかでもいいよね?
仕切るだけなら、ロールスクリーンとかでもいいし。
実際、近くの銭湯の休憩スペースは、何もない空間に畳が広がっている。
で、6畳〜8畳ごとに、すだれで仕切られているのだ。
扉ではないので、完全に仕切られたわけではない。
でも、ゆるく家族や友人でのプライベート空間を楽しめる感じで、なんとも居心地がいいのだ。
…
いいな、扉なし生活。
と思っていたが、
”空間を仕切る”以外の役目を果たしていることに気がついた。
私はリビングのテレビの音が好きではないので、別室で本を読んでいることが多い。
その時、リビングの扉を閉めている。
なぜなら、音がうるさいから。
ということは?
そうか、扉って防音の役割もあるのか。
すごいな扉。
よく考えたら
扉があるから、その部屋だけ冷暖房を効率的に効かせることもできる。
トイレの場合は、扉があることで独特のフレグランスが最小限におさまっているのかもしれない。
あれ?
扉って、めっちゃ仕事してるじゃん。
開閉面倒とか言ってごめん。
尊くてごめん。