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コロナ禍で激変するインバウンド業界

インバウンド業界で生き残る会社、淘汰される会社

新型コロナウイルスの影響を真正面から受けてしまっている業界の一つであるインバウンドビジネスの業界。今までも数年単位で、新しい会社ができては淘汰され、というのを繰り返してきましたが、このコロナ禍において淘汰されてしまう会社は少なくないでしょう。
そんな中でも、生き残っていく会社はどういった会社なのか。2011年に東北大震災の際、今と同じように訪日客が全く来なくなった時も、手を変え品を変え何とか乗り切った経験がある私の経験則から考えてみたいと思います。


ハードに投資をしてしまっている会社は厳しい

当然のことですが、経営の観点からいくと収入がない時に発生する固定費が大きければ大きいほど経営を圧迫します。例えば外国人向けの宿泊施設、webサイト、SIMカード、などなど初期費用を投資して、後から回収をしていくようなビジネスモデルの会社さんは厳しいでしょう。宿泊施設は日本人にも受け入れられるようなところであれば、まだ持ち直すチャンスはあると思いますが、長期滞在者向けの民泊などは相当厳しいと考えられます。Webサイトは「訪日」はしないものの、結局は収入が広告モデルのところがほとんどだと思います。そうなるとこのご時世、外国人向けに広告を出す企業や時自体はいないので、やはりこちらも厳しそうです。さらに、記事を更新しないわけにもいかないので、記事は生み出していかなければいけない(費用がかかる)。そうなると固定費を削るのが難しいのでやはり経営を圧迫されてしまいます。SIMカードは。。。もう言わずもがな、ですよね。


代理店は、そのビジネスモデルの利点が生かされる

では逆に、生き残る会社はどんな会社か。それは、上記とは逆に「自社でハードを持たない、サービスを持たない」会社なのだと思います。特に我々のような代理店という位置付けの会社は、インバウンド業界だけに限らず「これが売れなくなったら、あれを売ればいい」と売り物を臨機応変に変えられます。この点こそ、代理店ビジネスモデルの最大の利点です。すぐにでも、売り物(サービス)を売れる物に転換すれば、何の問題もありません。とはいえ、すぐに転換できるのはよほど営業に慣れているスタッフがたくさんいる会社ですし、一つの売り物をひたすら電話をして営業して回るような軍隊式の代理店では厳しいでしょう。こういうことを考えても、普段から優秀な人材を確保しておくというのは本当に大事なんですね。

ちょこっとだけ、前向きな話を

こんなご時世なのでどうしても暗い話題が多くなってしまいますが、ちょこっとだけ明るい話題があったのでご紹介します。中国の某大手メディアの情報によると、4月以降は「日本旅行」に関係するキーワードで検索する人が右肩上がりには増えているとのことです。
さらに、Facebookでいくつかの台湾人の日本好きコミュニティ内では「日本に行きたくてたまらない」という投稿が多く見られ、「日本ロス」状態になっている人が多く出てきているようです。こういうことからも、訪日旅行が解禁となった暁には、中華圏から多くの方が訪日するのは、ほぼほぼ間違いないでしょう。新型コロナウイルス何て早くどっかに行ってしまえばいい!

インバウンド業界は第2章が始まる予感

上記で上げたように淘汰される会社、売るもの(収益源)を変えて生き残る会社など、インバウンド業界が大きく変わっていくでしょう。さらに、大きは変化が起きることが予感ではなく確信に変わるような出来事がありました。今まで、地味なインバウンド業界において、良くも悪くも目立って発信力があったAさんとBさんが、それぞれ訳アリでこの業界から去って行ってしまったようです。何やってるんだか。。。 ということもあって、インバウンド業界は大きな変革の時を迎えているのは間違いないようです。アベノミクスがスタートして、訪日外国人が増えた時から、順調に右肩上がりで業界が大きくなっていったコロナ禍前までをインバウンド業界の第1章としたら、コロナ禍が落ち着いたとき、新たに第2章が始まるはずです。

現場からは以上です!

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