はじめての業務委託契約
3.稟議と契約 (1)稟議と契約の関係
②業務委託契約
【目的】
一定の作業または成果物の完成を委託する契約です。
【利用場面】
一定の作業の委託の場合:
何かしらの作業(業務)を委託し、作業に対して報酬を支払う取引になります。作業を外注すると考えるとわかりやすいと思います。なお、後述する成果物の完成をもって報酬を支払う取引ではない点にはご注意ください。
例)調査の委託、イベントの運営の委託、清掃の委託、検品作業の委託、等々
成果物の完成の場合:
成果物を完成させることを委託し、要求した基準に合致している成果物に対して報酬を支払う取引になります。要求した基準に成果物が達していない場合、支払義務は発生せず、完成させることを求めることができます。
例)ソフトウェアやアプリの開発の委託、ポスター等の販促物制作の委託
※上記例はあくまで一般論です。個別具体的な事情により変わることもありますので、必ず法務部門や弁護士等に確認することをお勧めします。
【ポイント】
一定の作業の委託の場合:委託する作業の内容を明確にし、単価等の報酬額の計算方法が適切か確認してください。
成果物の完成の場合:成果物に求める基準を明確にしてください。いわゆる要求仕様書や成果物を合格とする基準などです。この基準が不明確な場合、相手方とトラブルになる原因になりえますので注意が必要です。