何調の曲だっけ?・Dreams
アルバムに入れた6曲ひとつひとつに裏話を書いていますが、間違って他の曲の話にDreamsをタイトルにしていました。今回のDreamsとあと2曲の裏話にお付き合いください。
5〜6年位前のこと。
レッスンにオリジナル曲を持っていって、当時お世話になっていた先生に聞いて頂きました。
演奏後、先生がある箇所を指差して、「スケールにないこの音がよく出てきましたね」とおっしゃいました。
その時私は、これは多分褒めてもらっているのだということは分かったので、取り敢えず「はい」のようなことを言ってニコッと笑ってお茶を濁したのでした。
けれども心の中はものすごく動揺していました。そしてちょっと落ち込みました。
「えっ、作曲する時ってスケールのことを考えるものなんだ…」
作曲の勉強を始めて既に5年位経っていたのにこんな感じでした。
私の作曲の仕方は、初めはとにかく頭の中で鳴っているメロディーをそのまま鍵盤で再現するだけなので、スケールとかコード進行の理論のことは考えていません。(今は後で考えて修正することもあります。)
元々、調の感覚があまり無いので、今書いている曲のスケールという意識がありません。
このパートからやけに臨時記号が多いな…と思ったら、そこから転調していることに後で気づいたりすることもありました。
スケールと言っても、ジャズの世界ではメジャー、マイナーの他に、たくさんのスケールがあります。
一応その辺りは勉強して知識として頭には入っていますが、普通のメジャーやマイナーのスケールも時々怪しくなり、曲を書いていても、
今何調の曲を書いているんだっけ???
(´-`).。oO
と分からなくなったりします。
今回のアルバムのDreamsという曲もそのパターンです。
一応Eというコードで始まって、Eで終わっているので、Eメジャーの曲なのですが、途中どこへともなく彷徨ってしまいました。
こんな感じの時は、楽譜には調性記号は記さないでおきます。記すと臨時記号がたくさん付いてしまって読みにくくなりそうです。
私の感覚では自然に彷徨っている(徘徊?)ので違和感はないのですが、演奏する方にしたらとても演奏しにくいだろうと思います。
この曲を初めてあるセッションに持って行った時に、テーマは私が弾いたのですが、一緒に演奏してくださったホストメンバーの皆さんは、初見でいきなりのソロ演奏が難しそうでした。
演奏終わった瞬間に笑い声が起こりました。「こりゃ難しい〜」「カッコいい!」「面白い!」と色々な感想が飛び交いました。
こんなふうに笑いが起きたりすると嬉しくて、かつホッとするのです。
他の曲の話ですが、ある方が「これくらいの方がプロとしては挑戦しがいがある」とおっしゃってくださって励まされたこともありました。
セッションにオリジナル曲を持ち込むというのはこちらにもそれなりに遠慮や躊躇があって(初めの頃はかなり勇気が要りました)、時には歓迎されないこともありました。
ともあれ、Dreamsはそんな感じの曲なのですが、このアルバムで演奏してくださったdoe4の皆さんのソロ演奏が素敵です。
調性が曖昧になることは、私のコンプレックスでもありますが、ひとに演奏してもらったり、聞いてもらったりすることで私らしさとしてこの感覚は持っていて良いのだと思えるようになってきています。
自分自身がソロ演奏できないので、ソロパートに関しては私のオリジナルをミュージシャンの方たちがどんな風に料理してくれるのか、いつもリスナー目線(耳線?)で楽しんでいます。
そして、他の曲の裏話として書いたように、この曲はローズという電子ピアノの音で演奏する前提で書いて、それが叶ったのでとても嬉しく思っています。
ここからは初めて読んでくださっている方へ。
Dreams(1:30〜)が試聴できるアルバムトレーラーです。
【creema】YOKOの公式オンラインショップ
https://www.creema.jp/item/9434785/detail
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【ディスクユニオン】(9月中旬まで)
委託販売はもうすぐ終了しますので、よろしければこちらからどうぞ。
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