本が好きだ
本が好きだ。
絵本、小説、図鑑、新書、マンガ、ドキュメント…もともと好奇心旺盛で頭の中がとっ散らかっているので、ちょっと目に入って「面白そう」と思うと、節操なくなんにでも手を出してしまう。ああ、これ長男のとっ散らかり具合は、私の遺伝だな、とよく思う。笑
彼の頭の中のとっ散らかり具合は、私とそっくりだ。
私にも当然のようにこども時代があって、小学生の頃は図書館によく行った。シャーロックホームズとのらくろが大好きで、特にホームズはいくつか読んだけれど、青い表紙のホームズが私の中では最高傑作。急に読みたくなって、30年前の記憶写真から出版社をつきとめ、大人買い全巻ポチりをキメてしまったのは、2年前。ちなみに、モチロンまだ全部読み直せてはいない。
(当時図書館の本はカバーを外してあったので青かったのだが、本来の偕成社の装丁にはカバーがちゃんとあって、黒だったのだ!!)
なんでもかんでも面白くなってしまうんだから、推薦したい本なんて本棚100架あっても足りないんじゃないかと思うけれど、いざじゃあ何か?と言われるとパッとは出てこないものだ。
なので、つい最近購入したものの中から(本棚を見たらたまたま目に入る位置にあったとも言うが)特に気に入ったものを3つご紹介したいと思う。
化け物みたいな面白さでかなり驚いたのはこれ。
◆「ついやってしまう」体験のつくりかた
元任天堂のゲームデザイナーが明かす、体験デザインに関する解説。ゲーム好きはところどころで「うわー、そういうことか!」と言いたくなる箇所があって、グイグイ進む。
そしてこの本。本当は人に紹介したくない。ものすごいことが惜しげもなく沢山書かれているから。ただ、私は特に読んだタイミングと順序が良かったのかも知れない。この本を読む前に、ちょうど行動分析学の入門書を読んだところだったから。
そのまま読んでもちろん充分面白いけれど、行動分析学入門を読んでからの方が絶対に面白がれると思う。余裕のある人は、杉山先生の行動分析学入門を先にどうぞ。今調べたらなんだか安っぽいビジネス書みたいなデザイン(失敬!)に変わっていて残念だけれど、中身は同じだそうですよ。
さて、次は絵本。
◆しあわせないぬになるには
あたらしい家とあたらしい家族と運命の出会いをした犬先輩による犬の後輩たちに贈る指南書。かわいい。いろいろやっているうちに、暮らしはちょうど良い感じになるのです。さすがです。犬先輩。ニヤニヤしちゃう。これにはこれ以上余計な解説はいらない。
つづいては小説。
何かというと「ねーおかーさーーん」と呼び止められるので集中して世界に入り込む時間を作るのが難しく、気づくと小説を読めなくなってしまっていたのだが、少しずつ復帰。最近買って良かった小説はこちら。
◆海とジイ
海辺の田舎町に暮らす「ジイ」とそれに関わる人々の3篇のお話からなる短編集。最後に残る壮大だけれど爽やかな読後感が良い。もう一回1篇目に戻って読みたくなるし、何なら1篇目は完全に気を抜いて電車内で読んでいたので、いきなり涙腺を襲われて大変だった。冒頭は主人公の母親に(えー、なにこの人。全然共感できない・・・)と思いながらだったけれど、そんなのあっという間に気にならなくなるくらいに引き込まれていった。
帯の「わたしは何をのこせるだろう。人生は短い。今日一日を限界まで生きろ」というフレーズがグサグサ心に刺さる。四十路もすっかり板についてくると、今自分が立っている場所が人生の後半だってことを否応なしに実感する毎日なので、これ以上に痛い言葉があるだろうか。装丁も美しいし、地味に紙質とかフォントデザインとか、すごくこだわっているのがわかる。編集者さん?デザイナーさん?きっと天才。
これだから、アナログの本はたまらない。場所とお金はどんどん本に消えていくけれど、積みあがった本を見るのも、また優雅な私時間。どうにも、電子書籍には移行できないアナログ脳。
ああ、このお題すっごく楽しいな。
ひさびさnoteに向かってたまたま見つけたお題に何となく向き合ってみたら、止まらない止まらない!笑
また近いうちに勝手に本紹介しよう。
私はやっぱり本が好きだ。