マガジンのカバー画像

クラスのマドンナは人知れず泣いていた

3
長編作品です。ヒロインは正源司陽子さん。
運営しているクリエイター

記事一覧

クラスのマドンナは人知れず泣いていた  最終話

クラスのマドンナは人知れず泣いていた  最終話

翌日、案の定天気は大荒れ。

朝練は休みどころか、

登校もままならないほどの大雨。

僕はずぶ濡れになりながらいつもの登校ルートを走った。

すると、

ん、あれ、、正源司?

少し先でゆっくりと歩いている陽子を見つけた。

僕はチャンスだと思い、

雨で濡れたアスファルトを駆け抜けた。

〇〇: おはよ...!陽子ちゃん!

彼女は振り返って言った。

陽子: おはよ!〇〇くん!

記憶にある

もっとみる
クラスのマドンナは人知れず泣いていた  第2話

クラスのマドンナは人知れず泣いていた  第2話

「おーい、なにぼーっとしてんだよ早く行くぞ」

同じサッカー部で同じクラスの仲の良い大沢に声をかけられた。

大沢「お前、最近おかしくない?常にぼーっとしてる感じ。部活中もさ、、」

〇〇「そう?」

大沢「そうだよ、心ここにあらずって感じ」

〇〇「大沢はよく僕のこと見てるんだね」

大沢「なんだよそれ。」

〇〇「最近、ずっとある人のこと考えてる」

大沢「ある人?え、なに好きな人?」

〇〇

もっとみる
クラスのマドンナは人知れず泣いていた  第1話

クラスのマドンナは人知れず泣いていた  第1話

窓の外でざぁ...ざぁ...と雨の音がする。

雨の中、グラウンドで走る人影はない。

普段外で練習をしている部活はだいたいは室内練習をおこなっている。

僕が所属しているサッカー部は基本雨が降っていても校舎内での筋力トレーニングなどを行っているが、先生の気まぐれで今日は、休みになった。

教室に忘れ物をしてしまった僕は同じくサッカー部の友達を待たせて慌てて教室へと向かう廊下を走っていた。

廊下

もっとみる