たった一文字の違いが大きく印象を変える
詩を読むことって、ほとんどなかった。
でも友人が紹介してくれた詩を読んで、読めば読むほど捉え方が変わるのにびっくりした。
紹介してもらったのは、塔和子さんの「痛み」。
興味のある方は検索して全文を読んでみてもらえたら嬉しいのですが、
はじめは「受け身の辛さ」みたいなイメージだったのが
何回か読んでいくうちに「自分で選び行動する意志」を感じた。
そして数日経っても、頭から離れなかったのがこの一節。
世界の中の一人だったことと
世界の中で一人だったこととのちがいは
地球の重さほどのちがいだった
塔和子(2007)『いのちと愛の詩集』角川学芸出版
"世界の中の一人"
"世界の中で一人"
「の」と「で」
ささいな違いだけど、頭の中で描くイメージや感覚は全く異なってくる。
これを読んでくれているあなたは、どう感じますか?
さて、私の場合。
何回か読み直すうちに、「世界の中の一人」という感覚が好きになった。
世界や社会。こういう言葉を聞くと、どうしても自分とは遠い存在のもののように感じる。無意識のうちに。
自分もそこに存在しているのは頭では分かっているけど、どこか他人事。誰かがなんとかしてくれるだろうという感覚。
だけど本当は、「世界の中の一人」なのかもしれない。
ただっぴろい世界の中で孤独に存在しているのではなく、
世界という大きなものに囲まれた中にいること。
そして周りを見れば、同じ一人がいること。
一人、一人、一人、一人…………
これで世界になる。
世界に一員として参加できるのだとしたら、
それほど喜ばしくて力が湧いてくることはない。そう思った。
うまく言葉にできている気がしないけど、そんな感覚です。
***
そして、また別の友人が、最近出会った詩について、楽しくあたたかく紹介してくれています。
なんだか、詩の流れが来ている…!
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