雨の日に映える色
いよいよ関東地方も梅雨入りとなりそうです。
例年より少し遅いですが、明けるのはいつ頃になるでしょうか。
この時期の雨は農家の方にとっては必要不可欠なものだと思いますが、近年は異常な降り方をするので災害が心配ですよね。
家の中で静かに雨の音を聞いているのは心が落ちついていいものですが、外出は苦痛に感じます。
傘は邪魔だし、持ち物も足も濡れるし、できれば引きこもりたいです。
雨に濡れた色
街中では、コンクリートやアスファルトの灰色が、景色のほぼ全体を占めるベースカラーとなっています。
青空や夕焼けの見えない雨や曇りの日は、まるで無彩色の世界です。
でもある時、雨の日には有彩色の存在感が増して見えることに気づきました。
看板や道を走る車、街路樹の葉、色とりどりの植え込みの花などが、雨に濡れると色鮮やかに見えるのです。
あたかも、透明なニスでコーティングされたかのように見えます。
この発見をしてから、雨の日の外出が少しだけ苦にならなくなりました。
雨の日に安全を守る色
雨の日に最も目を引く色としては、有彩色でいちばん明るい黄色があげられます。
歩道に設置されている点字ブロックが黄色なのは、地面の暗い灰色に対して一番はっきり認識できる色だからです。
小学生の帽子やランドセルカバーにも、安全に配慮してドライバーから認識されやすい黄色が採用されていますね。
黄色・オレンジ・赤は注目されやすいので、特に視界の悪い雨の日にはしっかり機能している色です。
傘の中の晴れ
以前に色彩を学んでいた頃、傘の色柄を自由にデザインするワークがありました。
私は憂鬱な雨の日に少しでも心が晴れるようにと考えて、傘の内側いっぱいに青い空と白い雲の絵柄をデザインしたのを記憶しています。
最近、子供用の傘に同じようなデザインを見つけて「やっぱりそうだよね」と納得しました。
傘だけでなくレイングッズの色やデザインには、雨が続く季節を「少しでも楽しい気分で過ごせるように」という思いが感じられます。
こんど雨の日に外出されたら、いろいろな色に注目してみてください。
いつもとはまったく違う街の表情が見られますよ。