転職に向けて

ひとまずの生活について
ひとつ知らせが響くと
目と鼻が割れることと関わる空想が
机に向かう私の形を素描する

起伏の少ないやり取りが済み
ひとしきり報告を終えた後
そこらに背を向け思ってみる

東京で知った
時間の数々に接続する
景色のゆらぎを
額は確かに散りばめて
やさしげな記憶との
大切な出会いを
端から見つめている

「ここではないどこか」

いつか溶け入る
町や通りの
織り成す向きや
歩き方のさまを
臨海で漂う水辺は
受け持ってくれるだろうか

時間の許す限り
しばらくの生き方を
楽しく

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