気になる木②
いよいよT病院初めての受診日です。
元々S病院を産院として選んだ理由は綺麗で病院ぽさがない、食事も美味しくて、高いホスピタリティを提供してくれるからでした。自宅からも近く徒歩で通えるのも◎
初めての出産、一生に一度あるかないかの大仕事の後は自分を最大限に丁寧にケアしたいという気持ちが強かったです。
T病院はS病院とは全く雰囲気が違う大きな大学病院。椅子も固いし、なんか病院ぽいし、この雰囲気嫌だなぁ…なんて思いながら紹介状を渡し受付を済ませます。
気晴らしにデカフェのコーヒーを飲みながら待つこと1時間。9時の予約でしたが、10時頃にやっと呼ばれて診察室へ入りました。
S病院の先生が電話で予約をした際に名前を伺っていた小児循環器のトップのベテラン先生と、綺麗な女性の先生が自己紹介を済ませ、エコーでの診察がスタート。
あーでもないこーでもない。
30分以上、エコーをしてはブツブツ話すを繰り返し。
途中"ごめんなさいね、ブツブツ話すの癖なの。気になるよねー!笑"と和ませて下さるものの、あまりにも長く、なんと寝てしまいました。
エコーではよく寝てしまっていましたが、まさかこんな大切なエコーでも寝られるなんて自分は本当にお気楽な人間です。
"お母さん、終わりましたよー"
お母さんと呼ばれることにもまだ不慣れだし寝ぼけているし、フワフワした状態で起き上がり説明を聞きます。
"まず、不整脈は問題ありません。
経過も診ていきますが現段階では一過性のものだと捉えて大丈夫です。
ですが、他に問題があります。
心臓に穴が空いています"
ん?
穴?
心臓に???
それはマズくない?
さすがに目が覚めました。
紙に心臓の図を書きながら先生が説明を続けます。
"お母さん、1回で理解しなくて大丈夫ですからね。
何度も説明しますからね。"
あぁ、多分きっとここで頭が真っ白になり涙が出てしまうママが多いんだな…そう伝わってくる表情と声色で、私の目をしっかり見ながら、とても丁寧に説明してくれました。
▶︎心臓に小さくはない穴がある事
▶︎現段階での病名は心室中隔欠損症である事
▶︎産後一緒にすぐに家に帰るのは恐らく難しい事
▶︎手術をすれば制限のない生活が出来る事
▶︎産院はT病院にして欲しい事
▶︎心不全等の問題は産まれて肺呼吸になってから起こるので、お腹の中では心配ない事
なるほど理解した、只事ではないな。
でも、手術したら生きられるなら良いじゃないか。
やるしかない。
心と環境の準備を早速始めよう。
そんな事を考えながら11時半に小児循環器での診察を終え、産科での診察。
あれよあれよと言う間に転院が決まりました。
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