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『たんころりん』
萩から歩いて帰る道
柿がたくさん生っていた
ひとつたべてみたいもの
指をくわえて見ていたら
おばあさんが現れて
さあ
たべな
と
差し出した
大喜びで
かじりつき
うまいうまいと
おおはしゃぎ
やさしいひとだね
よかったね
感謝しながら
歩いたら
角を曲がったその先で
途端に
ぶべえっ
と
なりました
柿の木はありますか
毎年たくさん実を生らせ
そのままにされた
柿の木は
もがずに放っておいたなら
たんころりんが
現れて
渋柿のまま
食べさせる
たわわに実った柿の実を
もがずに放っておいたけど
たんころりんに
なるまえに
今年は
熊が下りてきた
熊が里に下りるから
危険だ
柿をもいでくれ
たくさんひとを呼んできて
残らずみんな
もいだあと
軒の下に吊るされて
みんな
干し柿になりました
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