小寒とは?(日本の特徴)
小寒の時期は日本ではまだお正月気分。はじめのイベントは七草がゆ。お正月の胃腸の疲れを癒すためのイベントです。次に、関東では1月7日に、関西では1月15日に松飾りをはずし、どんど焼きでお正月の飾りものを焼いて、歳神様を天に送ります。
11日は「鏡開き」で、「鏡餅」を割ってかき餅などにして食べます。「鏡餅」は歳神様の依り代、あの丸いお餅は三種の神器の一つ「八咫鏡(やたのかがみ)」をかたどったものだそうです。鏡餅の上の乗せるミカン(本当はダイダイ)もやはり三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」をかたどっているそうで、畏れ多いものだったのですね。子供の頃から続く習慣として無意識に受け継いでいましたが、天照大神(あまてらす おおみかみ)の神話につながる伝統です。
15日は「小正月」と言って小豆粥を食べる習慣があったそうですが、今ではむしろこの頃は「成人式」の話題がニュースで報じられたりしています。
七草がゆ
初候に出てくるセリは春の七草の一つ。春の七草とは、せり・なずな・ははこぐさ・はこべ・ほとけのざ・すずな(カブ)・すずしろ(大根)の7種の草。秋の七草と違って「草花」ではなく「草」です。1月7日は関東ではお正月の行事が終わる日、この日までを「松の内」と言い、この7日健康を願って、春の七草を入れた「七草がゆ」をいただきます。ちなみに関西では15日までが「松の内」です。
小寒とは(中国の特徴)
中国の小寒の七十二候は、それぞれ「雁北鄉」「鵲始巢」「雉雊」です。「雁が北へ向かい、カササギが巣を作り、キジが鳴く」季節です。
中国人が最も嫌う鳥はカラス、最も愛する鳥はカササギです。カラスが鳴けば縁起の悪いことが起こると言って眉をひそめ、カササギが鳴けば縁起の良いことが起こると言って喜びます。カラスの声はガーガーとうるさく、真っ黒な姿でゴミを漁り、見る者に嫌悪感を与えますが、カササギはその姿も鳴き声も美しく、天はあまりにも不公平…まあ、カラスは気にしないでしょうが。
臘八節(ろうはちせつ)
小寒前後、旧暦の12月8日は中国では「臘八節」と言い、狩りで得た禽獣を神様に捧げて豊作と吉祥を祈りました。「臘」とは「猟」であり、「臘祭」は「猟祭」、つまり猟で得た獲物を神様に供える日のことです。こうして12月は「臘月」とも呼ばれるようになりました。
この日は仏教寺院が貧しい人にお粥を施す日でもあり、その習慣が各家庭にも伝わりお粥を作るようになりました。これを「臘八粥」と言います。 「臘八粥」は、小豆、糯米、クルミ、松の実、柿や栗、さらには落花生やドライフルーツなどに砂糖を加えて作りました。その後これを、門神・かまどの神様・土神・財神などに捧げ、加護や五穀豊穣を祈り、最後に家族みんなででこれを食べます。
京都の小寒
寒の入り。京の底冷えが身に沁みる候。初ゑびす、小正月と続いて、新年の華やぎも幕を下ろす。川鳥が鴨川を舞い飛び、東山がうっすらと雪化粧する。九条ネギや餡かけ、蒸しもので、都人は冬の寒さを紛らす
参考資料
http://chugokugo-script.net/koyomi/shoukan.html