妖怪コンセント抜き婆
我が家には夜な夜な妖怪が出没する。
その名も『妖怪コンセント抜き婆』
コンセント抜き婆は真夜中に家族が寝静まると部屋から出てくる。
そして家じゅうの家電のコンセントを抜きまくるのだ。
「コンセント抜かなきゃ電気代があがる・・・」とブツブツ言いながら家じゅうを歩き回り、目に入る全てのコンセントを抜いていく。
その声に気付いて目が覚めればコンセント抜き婆を魔界（部屋）へ帰すことができるのだが、熟睡していて気付かないことも多々ある。
そんな時は朝起きると、テレビが付かないし、Wi-Fiも繋がっていない。
夜中に録画予約していた番組も途中でブッチ切れていたりするので辛い。
だから『妖怪コンセント抜き婆』は家族から迷惑がられている。
少し前まではコンセント抜き婆に抜かれないよう『抜かないで！』と書いたお札を貼っておくことが有効だったが、最近その効果が薄れてきてお札を貼ってようがお構いなしで抜いて回る。
妖怪コンセント抜き婆がパワーアップしている！
ならば、こちらも対策を強化せねばならない。
少なくともテレビとWi-Fiのコンセントだけは死守せねばならないのだ！
そこで登場したのは『コンセントガード』なるものだ。
妖怪コンセント抜き婆は見えないものには反応しない性質がある。
これで隠してしまえばコンセントの存在に気付かない可能性が高い。
さらにコンセントガードのフタをテープで止めて開かなくしておくことも忘れない。
そうすることで、コンセントガードの存在に気付いたとしても「動かせないもの」と認識するだろう。（たぶん）
コンセントガードを設置して今日で２日目。
今のところ、コンセント抜き婆はまだ出没していない。
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