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山崎与次兵衛アーカイブ:三輪眞弘

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これまでWebページ、Blog記事などの形で20年に亘って公開してきた三輪眞弘さんについての文章をアーカイブ。
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#京都大学人文科学研究所

『三輪眞弘祭 清められた夜』にネットワーク越しに立ち会う:ライブ配信視聴の記録

ぎふ未来音楽祭2020『三輪眞弘祭 ―清められた夜―』 三輪眞弘 《鶏たちのための五芒星》(2020サラマンカホール委嘱・世界初演) ヨハネス・オケゲム 《死者のためのミサ曲》(15世紀) MIDIアコーディオンとオルガン版 フォルマント兄弟 《霊界ラヂオ》+ボイパと《海ゆかば》(2020) 三輪眞弘 箏と風鈴のための《もんじゅはかたる》(2019) 三輪眞弘 《神の旋律》+《流星礼拝》(2020版) 作曲・企画:三輪眞弘 映像監督:前田真二郎 フォルマント音声合成:佐近

落穂拾い:『人新世の「資本論」』における芸術の価値についてー「ドイッチュ『無限の始まり』における持続可能性批判についてのメモ」余録(1)

公開にあたっての注記:以下の文章は2021年7月に本ブログに公開した記事「ドイッチュ『無限の始まり』における持続可能性批判についてのメモ」の内容の謂わば前段に相当し、斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社新書, 2020)を読んだ感想についてのメールの中で上記記事では主題的に取り上げていない背景をなす部分のうち、三輪さんの唱えられている「人文工学」について触れた箇所や「芸術」特に「音楽」について言及した箇所について、再編集をした上で公開するものです。『人新世の「資本論」』の感

ドイッチュ『無限の始まり』における持続可能性批判についてのメモ

ドイッチュが『無限の始まり』(デイヴィッド・ドイッチュ『無限の始まり : ひとはなぜ限りない可能性をもつのか』 熊谷 玲美, 田沢 恭子, 松井 信彦, インターシフト, 2013)の中で展開している持続可能性批判について、斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社新書, 2020)の所説に対する批判的検討の足掛かりとすべく、現時点で私に見えている限りの風景を以下に簡単に記述してみたい。ここでの目的は「二分心崩壊以降、シンギュラリティ以前」という視点から持続可能性がどのようなもの