山崎与次兵衛
ソフトウェア技術者。三輪眞弘とマーラーの研究者。スケジューリング学会、日本OR学会、 国際マーラー協会各会員。日本マーラー協会元会員。 著書(共著)『配信芸術論』(アルテスパブリッシング)。『詩と音楽のための「洪水」』(洪水企画)、マーラー祝祭オーケストラプログラムなどに寄稿。
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「古代」村落の想像的根拠から「極東の架空の島」へ:第5章 社会集団の構造と成員の心の構造の関係(3):祭祀と神歌における心の社会性
1.狩俣の神歌の体系内に層を見出すことができるか? 既述のように、狩俣の神歌の中で最初に注目されたのは、男役の唄う「狩俣祖神のニーリ」であった。そしてこれの成立年代は、その内容の最も歴史的に新しい部分(与那覇原戦ないし平良の目黒盛の軍勢の狩俣襲撃とそれと戦った真屋のマブコイの武勇伝)から、仲宗根豊見親による宮古島の統一期を遡ることはないと考えられる。狩俣の神歌の採集を試みる研究者がまずアクセスするのは、その当時の部落会の会長を初めとする村落の指導者達であり、彼らはしばしば