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立地と適正規模
飲食店経営をしていると撤退頻度の高い物件に遭遇します。
物件情報だけでは良くわかりませんが、意識して観察していると、「あの場所、良く経営が変わるな」という場所です。
福岡でも東京でも、いくつかすぐに思い浮かびます。
そういった場所は「呪われた場所」なんて言われることもあります。
「風水上場所が良くない」とも。
しかしその物件の隣のお店は10年以上経営が続いていたりします。
決してそのエリア全体が飲食店の立地としては悪いわけではないのです。
その場所だけが良くないのです。
良く見てみると、大体規模(店舗面積)に問題があることがわかります。
店舗が中途半端に大きいのです。
大きすぎす、小さすぎずといった感じです。
中途半端に大きくて、撤退立地なので、坪単価計算では家賃が相場よりも安いのかもしれません。
もしくは、物件オーナーが頑固で坪単価が高いのかもしれません。
いずれにしても、入ってみると奥行きがあったりして思ったよりも大きいなという印象を受ける物件です。
どんな立地であっても、適正規模というものがあります。
家賃が大きければ大きいほど、それだけ経営能力が必要になります。
逆にどんな立地であっても、家賃が小さければ、家族経営等で頑張ればなんとかなるものです。
大体、「呪われた場所」といわれる物件は、頑張ってもなんとかならないレベルだったりします。
そして、そんなに大きすぎるというわけでもないので、なんとかいけそうな感じがしてしまうのです。
100席以上の物件は一般的には素人ではそもそも手が出せないが、30〜50席程度だとなんとか手が出せてしまうのです。
結果、資金が尽きて1年程度で徹底というパターンです。
一方で飲食店が立ち並ぶ商店街の中にチェーン店が挑戦しても毎回撤退してしまう場所があります。
今現在もそこに新しい店がオープンしたばかりです。
他のエリアの店舗は成功させている経営のプロ集団がやっても駄目な物件です。
やはり、大きすぎるのです。
1階だけだと経営として成り立つのに、1階と2階の両方なのです。
別の場所ではその形式でも成りたつ場合がありますが、その場所ではその規模(面積)ではどんなに頑張ってもなりたたないのです。
主にはその場所の商圏人口が要因です。
どんなに頑張っても利益が出ない物件は商圏と物件規模に影響されます。
飲食経営の基本中の基本ですが、その物件で出店する人(会社)が後を立たないのが実情です。