飲食店の存在意義
昨年はコロナ禍ということもあり飲食経営の意義を深く考えさせられた年となりました。
働いてくれているスタッフのこと、お客様のこと、取引先の皆様のこと、そしてそれらに関連して存在する自店のこと。
今のこの環境下において自身の経営するお店の存在意義とは、等。
結論からいうと飲食店(ここでいう飲食店とは主に自身の経営するお店を指します)は社会にとって欠かせない存在であると改めて再認識できたのではないかと思っています。
病院や薬局やスーパーで働いてくださっている方ももちろん大切ですが、それと同じように飲食業界で働いている方々も大切なのではないかと思うのです。
それは飲食業が心を豊かにする、人生を豊かにする、人を幸せにすることに繋がることになるからだと感じたからです。
飲食店には昔から年配の方から小さなお子様まで様々な年齢層のお客様がいます。
その背景はもちろん様々です。
ただ、収斂していくと飲食店に求めているもの、それは「その場所で幸せな時間を過ごしたい」ということなのではないかと思うのです。
・美味しい料理を食べたい
・友人や愛する人と楽しい時間を過ごしたい
・友人や愛する人が幸せそうに料理を食べている姿を見たい
・気心の知れたスタッフから心のこもったサービスを受けたい
・等々
細分化していくと色々な目的が出てきますが、すべては「その場所で幸せな時間を過ごしたい」ということにつながっていくと思っています。
心を豊かにすることは人生にとって「不要不急」という言葉でひとくくりにできるものではなく生きていく上で必要なことであるはずです。
病気等で苦しんでいる人の治療方法は病院や薬だけではないはずです。
また、病気にならない予防という考え方もあります。
人の健康を維持していくために必要な「食」の提供や心を豊かにするための「空間・サービス」の提供等飲食店の存在意義はとても大きいのではと改めて再認識しました。
また、よくドラマなどで寝たきりで余命間もない方が、最後に望みは?と聞かれて、
「思い出のXXが食べたい」といったシーンも思い出されます。
それ程、食は人生にとって思い出深くそしてかけがえのないものであると思います。
その食を提供する場所はやはり社会にとって必要な場所なのではないでしょうか。
一人でも多くのお客様に、
「そこで食事して幸せな時間を過ごせた」
「その料理を食べて元気になった」
そんなことを言ってもらえる場所。
それが飲食店なのではないでしょうか。