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定年後に飲食投資④
昨日は「定年後に飲食投資」する際の失敗しないポイントとしてコミュニケーションの重要性を説明しましたが、それは「必要条件」ではあっても「十分条件」ではありません。
日々コミュニケーションを取りながらも互いに意識し続けないといけないことがあります。
それは「徹底して黒字に拘る」ということです。
定年後の飲食投資では比較的資金的にも余裕がある為、
・赤字でもこれくらいの額であれば仕方ない
・勉強の為最初の1年間は赤字でも仕方がない
・今年は不況だから仕方がない
とか思ってしまう危険性があります。
しかし、その思いは無意識の内に行動へとつながっていきます。
そしてその思いや行動は自然とスタッフにも伝わります。
そうなってしまうとお店の緊張感が一気に緩んでいきます。
最初は少額の赤字でもあっという間にその額は膨らんでいき、手を打とうと思った時には手遅れになってしまいます。
そうならない為にも経営をしている以上は徹底的に黒字に拘るべきです。
日々のスタッフとのコミュニケーションが重要になってきますし、損益分岐点をきちんと意識しながら日々黒字にこだわっていく姿勢が必要になるのです。
松下幸之助さんや稲盛和夫さんが言っているように、経営に限らず何かを成し遂げる際には必ず「意識する」ということが重要になります。
「黒字に徹底的に拘る」ということは「日々意識し続ける」ということです。
これが出来れば、毎日の行動が変わりますので、スタッフとのコミュニケーションも自然と出来るようになります。
またそれにより、黒字化できているかということが共通言語になっていきますので、必然的に「情報公開」が必要となるのです。
つまり、情報公開抜きには、黒字経営は成り立たないといっても過言ではないでしょう。
他業界では割と出来ていることでも、飲食業界ではまだまだ出来ていないことも多いような気がしています。
「黒字に徹底的に拘る」
ということもその一つであるような気がしています。
・例え1円であっても赤字は出さない
・コロナ禍のような環境下であっても赤字は出さない
飲食経営にはそのような強い意思が必要なのではないでしょうか。