言葉の宝箱 0167【女はマ行の力が備わってなければ上にはいけない。魔力、魅力、夢力、目力、萌え力。他を圧倒する特殊な力がないと、女は社会で上に立つのは難しい】

『この世界で君に逢いたい』藤岡陽子（光文社2018/7/30）

最後まで従妹美羽に
嘘の笑顔を作らせたことを須藤周二はずっと後悔して生きていた。
五歳年上の彼女松川夏美と与那国島へ旅行に来た
周二は問題を抱えた未成年のための島留学中の美しい少女久遠花と出会う。
何かを探しているという
花の姿が周二には遠い昔不幸な事件で亡くした美羽に重なって見えた。
数日後、花が姿を消してしまい行方を追う。
与那国島という土地柄、沖縄ならではのユタ、
大学の友人であり僧侶でもある黒田藤政が鍵を握るミステリータッチ。

・男は実績を積み上げていれば能力に応じて昇進するけど、
女はマ行の力が備わってなければ上にはいけない（略）
魔力、魅力、夢力、目力、萌え力。
他を圧倒する特殊な力がないと、女は社会で上に立つのは難しい　P12

・昔もいまも変わんない。
弱い者は不当な扱いを受けて、声も上げられずに死んでいくのよ　P21

・気になるいうんは、自分の人生になんらかの関わりがあるということや。人間には第六感いうもんがあるやろう。
その第六感に響いてくるものは大事にせなあかんのや。
自分の人生に避けては通れない運命いうもんがこの世にあるんや　P94

・未熟な大人に育てられる子供はほんまに可哀そうや　P111