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言葉の宝箱 0983【誰かと誰かが向かい合えば、必ずそこには、何かしらの思いや事情が存在する。関わる人の数が増えれば増えるほど、それは留まることなく増え続ける】


『サムシングブルー』飛鳥井千砂(集英社2009/6/30)

結婚を意識していた恋人と別れてしまった
27歳の梨香は哀しみのさなか結婚式の招待状を受け取る。
差出人は高校時代の彼氏と親友。
二人が付き合っていたことを全く知らず、
失恋との二重のショックに落ち込む梨香。
その上、当時の仲間たちと一緒に結婚祝いを贈ることになる。
迷いながら、揺れながら、幸せを手さぐりで追い求める女性の姿を描いた
恋愛小説。

・なかったことなんて、なるわけがない。
全部忘れてしまうなんて、できるわけがない。
どんなに私が苦しんでいたって、朝は無神経に必ずやってきてくれる。
それならせめて、虚しく惨めな自分にならないように(略)
早く立ち直らないといけない(略)
少なくとも立ち直っているように(略)
見せなければいけないのだ P187

・誰かと誰かが向かい合えば、
必ずそこには、何かしらの思いや事情が存在する。
関わる人の数が増えれば増えるほど、
あの人とこの人の間に、この人とその人の間にと、
それは留まることなく増え続ける P222

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