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言葉の宝箱 0995【人間関係のほとんどは誤解のもとに成立するのさ。一度だまされたら最後までだまされ続けるべきなんだ】

『オン・ザ・ライン』朽木祥(小学館2011/7/18)

ウルトラ体育会系だけれども活字中毒でもある文学少年、侃(カン)は高校に入り、仲良くなった友だちに誘われて、テニス部に入ることになった。初めて手にするラケットだったが、瞬く間にテニスの虜になり、仲間と一緒に熱中した。テニス三昧の明るく脳天気な高校生活がいつでも続くように思えたがある日、取り返しのつかない事故が起きる。少年たちは自己を見つめ、自分の生き方を模索し始める。少年たちのあつい友情と避けがたい人生の悲しみ。切ないほどにきらめく少年たちの日々の物語。


・人間関係のほとんどはな、誤解のもとに成立するのさ。
結局、一度だまされたら最後までだまされ続けるべきなんだ P206

・詩は読む人のためのものだからな。読みたいように読めるわけさ P208

・人間は、自分で自分が赦せなくて苦しむんだ。
神さんが赦してくれても、人が赦してくれても、な(略)
俺は自分が赦せなかったのだ。
それなのに、自分がかわいそうになって、まわりを恨むこともある(略)で、ますます自分が嫌いになって、赦せなくなる。
自分が嫌いで嫌いで―――
その気持ちがあんまり自分を苛むので、ますます苦しくなる P265

・人の仕事は人生への表敬 P269


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