『パーソナル・スペース』
たまたま(?)なのかもしれませんが、ここしばらくの間、通勤時(朝)の満員電車内で、乗客同士のトラブルになぜか出くわします。私のわずか数m先で、朝から闘っている。。。
「足がぶつかった!」「もっと足を閉じろよ!」と、足元スペースに関するトラブルが多い印象(たまたま。。。ですけどね)。
こうした乗客同士の車内トラブル。他人からするとたわいもないことに間違いありませんが、混み混み車内の密集する場所なので、当事者同士ではなかなかそう簡単に収まらない。
同じ状況なら、きっと自分も同じ感じなんだろうなぁと。満員で狭いのに、コイツ幅とりやがって、くっそー!みたいな・・・。(^^;
気をつけねば。。。
そんなことから、本日は「自分のテリトリー(パーソナル・スペース)」に関する話題。
まさかのときにトラブらないため。手短に・・・
◆自分のテリトリー
元来、人間にとって、他人が自分のテリトリーに侵入してくると、警戒してストレスを高めるようにできているようです(詳しくはこちら)。
それは外敵から生き延びるために大切な機能ですが、現代社会ではストレスの原因にもなりますよね。
上記の乗客トラブルのストレスを回避するには、とにかく他人との距離をとらないとなりません。
自分自身が安心できる他人との距離については、「パーソナル・スペース」で説明できそうです。
なわばり、テリトリー、対人距離といったところ。そもそもは文化人類学中心のテーマ(らしい)。
◆パーソナル・スペース
距離的には個人差ありますけど、この空間を頭上から眺めると楕円形になるそうです。
正面が広くスペース必要。
背後はやや狭く、左右は狭くても大丈夫。
また、相手によってこの楕円形は広くなったり狭くなったりするんだそうですよ。
一般的には以下のとおり。
親密な人 ~49cm
友人や同僚 45~120cm
上司や取引先 1.2~3.5m
知らない人 3.5m以上
満員電車の対人距離は、「親密な人」の距離くらい。かなりマズイ距離感にあるか。
ある意味、トラブるのも仕方ない。
その人の性格とか人格などと属人的に非難しても意味がないかも。
◆男性は密集に弱い
興味深いのは男女でこの距離感が違うということ。
女性は割と狭くても大丈夫。
男性は広くないとダメ。しかも前方向にけっこう広いのが特徴らしい。
男性は正面から迫られると攻撃的なスイッチが入るそうです。
会社などの集団生活に適していないのかもしれませんね(確かに、鹿やクマなどの野生生物のオスは基本的に単独行動ですもね)。
もしかして、混み混みの電車内でトラブるのは男性が絡むことも多い?
(これについては、その傾向的な情報は見当たりませんでしたが・・・。)
◆回避依存症
他人との距離について「回避依存症」という情報をみつけました。
これは、病名ではなく特徴とか傾向に近い言葉のようで、いやなものを遠ざける生命維持装置的な感情が備わっているのかなあと理解します。
よくドラマで、「今日はひとりにしておいて・・・。」というセリフがあるように、そのときの気分にも大きく影響されるものかもしれませんね。季節、曜日や時間帯にも。
そういった感情が沸いてきたときは、まずは無理せず、ストレス原因から距離をとることが肝心か。
正当性を主張せず、闘うことをせず、敗走してもかまわないので、まずは離れることが大切でしょうね。
◆車内でトラブりそうなときは・・・
いままさに、お隣に座る(立っている)見知らぬ乗客とヤバそうな状況になっているなら・・・。
①反撃しない。攻撃(口劇)しない、睨まない。(火に油を注がない)
②横を向き視界から外れる(パーソナル・スペースは左右が狭い)
③次の駅で降りる(回避依存症のように、まずはその場から離れる)
を実行してみてくださいませ。
すこし距離をおくだけで、きっと気持ちが落ち着き、そのうち気にならなくなるはず(アンガーマネジメントの理屈のとおり数分の辛抱です)。
それが、売り言葉に買い言葉となり、トラブルの深みにはまると、延々とその感情に捉われてしまいます。
また、もし冷静に対応できそうなら、「気づかずにすみません。。。」とすぐに謝っちゃいましょうか。
早ければ早いほど収束(終息)しやすく、気分悪い感情も消えやすくなりますので。
下手下手に出て、お詫びの先手必勝です・・・。
運悪く宣戦布告され先制攻撃されても、応じないほうが賢い。
満員電車も、せいぜい数分か数十分の辛抱ですから、少しだけ窮屈を我慢した方がまだ賢い。
yoitenki4110