死んで欲しい。8 確信
二度目は君の住む町であった。
君は意外とあっけなく、何事もなかったかのような
接し方で僕との距離をとっている感じだった。
君の気持ちを確認したいけど、はっきり確認するのは怖く、君のスタンスに合わせていた。
以前から決まっていたゴルフコンペで、僕たちは同じチームだった。
君はだんだん緊張もほぐれてきたのか、ゴルフの調子もよくなってきて
普段の君、普段以上のプライベートな君を垣間見れて本当に楽しかった。
でも君の後ろ姿や、体が触れるたびに僕は前回の君との思い出がよぎり
正直、ゴルフどころではなかった。
思い切って、スコア勝負で君が勝ったら夜はご褒美ディナー!なんて賭けをして健全に、堂々と彼女を夜に誘った。
僕は、世代的に接待ゴルフが得意だった。
彼女は僕に勝ってご褒美ディナー見事獲得。
好きな食べのを聞くと
「お寿司!」
と即答で答えて、君が勝ってゴルフは終了した。
計画通りにご褒美ディナーという夜デートにこぎつけた。
土地勘のない君の街でのディナーの予約は難題で、僕は宿泊先のコンシェルジュに依頼、ホテル直結のお店にした。
食事前に僕が忘れていた上着をお部屋まで持ってきてくれた。
部屋のドアのチャイムが鳴り開けるとこれまでスポーティーなスタイルしか見たことなかった君は、膝上のミニスカートでキュッとしまった足首を引き立てるヒールの足元で、完全に僕の気持ちをわかってる、悪い女だ。
僕はご飯もどうでもよっかたけど、おめかしいた君を披露しにお店に向かった。君の気持ちは、はっきりしないまま食事が進んでいった。
君はゴルフも楽しかった、お寿司も最高だと言いながらどんどんお酒も進んでいた。
お酒をお飲まない僕は、前回の話を振ってみた。
君は少し怒ったような口調で、こんなとこで聞かないでと
僕の足を押しのけるようにカウンター下の腿を押した、でもその手を僕の太腿から離さなかった。
高級なお寿司だったのに途中からちゃんと食べたか記憶がない。
お店を出た後は、前回と同じようにエレベーターからの細長い廊下。
違ったのは僕と君の歩調は一緒で、その足取りは部屋に近づくにつれて
早くなり、手をしっかり繋いでいた。