洗脳支配のカラクリ
私の育った家庭は絶対君主制だった。
父の意向が全て
その意向に背くのは違法行為
犯罪者のように扱われる
もし意向に逆らう言動をしてしまったら即座に謝罪を強要される。
すぐに言うことを聞かなければ…
真っ暗な米倉にしばらく閉じ込められ、「ごめんなさい。もうしません。」としっかり謝罪するまで出してもらえない。
幼い子どもには十分すぎる恐怖と無力感を与える懲罰だ。
彼らは決して手は上げない。
凍ったように冷ややかな視線で突き刺して
恐怖で反論の余地を与えない。
はぁ。と大きくため息をついて心底失望したという表情で見下げてくる。
これが常套手段。
暴力は分かりやすく正しくないから。
それだと非難される余地が生まれるから。
(※彼らとは主に父+母と祖母。)
彼らは分かりにくい方法で支配する。
正論で言い負かし、反論の余地を与えない。
どんな時も悪いのは全て自分だと思わせる。
恐怖、金、権力で思い通りに誘導する。
罪悪感を抱かせて思い通りに誘導する。
自己犠牲が素晴らしいと洗脳して、私にも自己犠牲的なふるまいを自ら進んでするように仕向ける。
誰かの役に立たない人間は生きている価値がないと洗脳して、親のため家族のため親族のために役に立つ人間でいるように仕向ける。
彼らの思い通りの言動をし続ければ怒られることも恐怖を与えられることもない。家庭の雰囲気は明るく快適になる。
笑顔で機嫌よく褒めてくれる。
「よいこは自慢の娘だ」
幼い私は無邪気に喜ぶ。
彼らの意向=正解
彼らを喜ばせる言動をすることが正しいことで、それをすれば私は幸せでいられるのだと思わされる。
私は物心付く前に知らず知らずのうちに彼らの洗脳支配にどっぷり浸かってしまった。
一度洗脳されたら、もう違和感を持つことすら許されない。疑いをもつ余地がないのだ。
彼らは嬉しそうに自分の望みをペラペラ喋り倒し、私はそれは全部その通り実現させなければと思わされる。
それがまるで私の望んだことのように錯覚させられ、そうでなくとも彼らを喜ばさなくてはいけないという衝動に駆られて努力する。そうしなければとてつもない罪悪感に襲われて自分が苦しいから。
家庭内が不穏な空気になることが嫌で仕方がないから。
例え私に否がなくても、父親の意向に合わない言動をすれば怒られる。恐怖や理不尽な思いを抱えて苦しくても、誰も助けてくれないフォローしてくれない。
母親はどんな時も常に父親の味方であって、私の味方ではない。
それがどんなに苦しくても親を悪く思うなんて絶対にできないように洗脳されているから、どれだけ理不尽でも全ては私がダメな人間だから、努力が足りないからいけないんだ。と自己否定して自分を納得させるしかなかった。
この構造が大人になって更に私を苦しめ続ける恐ろしいシステムだなんて…
この頃の私は知る由もなかった…
子どもの頃から消えたい病だったけれど、生きづらさを抱えていたけれど、大人になってもその理由にずっと気付けなかった。
例えその苦しさを誰かに相談したとしても私が悪者になってしまう。
親族にはよいこはとても愛されている。1番大切にされている。と言われて終わり。
家庭の外からはまず気付かれない。
恵まれた幸せな家庭だとしか思われない。
インテリ系毒親の洗脳支配は恐ろしい。