口福至福、「いまふく」さんで昼から肴と蕎麦で一献
私をお蕎麦にどっぷりはまらせたお店であると同時に、他のお店で蕎麦を食べられなくさせたお店でもある「いまふく」さんに久しぶりに伺いました。相変わらず蕎麦はもちろんのこと、肴が美味しすぎて安定の昼からべろべろでした。せんべろという言葉があるのなら、昼べろって言葉もあるのかしら。
え?そちらは昼べろですらなく、朝べろなんじゃないかって。
そこはそれ。
この日の蕎麦のラインナップ。こちらを眺めるだけで一合呑めそうなはやる気持ちを抑えます。
まずは戦勝政宗を半合でいただきました。圧倒的透明感と縦に伸びるシャープな酸。きりりと引き締まっており、私の肉体とは正反対。
大好きなお酒を大好きなお蕎麦屋さんでいただける嬉しさよ。
京都ゾーン。
好みのお酒が多いのでかたっぱしから呑みたくなってしまいます。
まあ、片っ端からとは言わないまでも、まあまあ呑んでしまいました。
もうこれだけで4合は軽い。自家製唐墨だけで1合軽いですから、仕方がない。
注 12時です。
鯨おのみで戦勝政宗をきゅっと。宮城は鯨も有名なので、宮城酒は鯨との相性も抜群です。
歯がいりません。
しかし、歯のブラックホールは治療しなくてはさすがにまずい。今年中にはと思っていたのですが、今年ももう残りわずか。
まながつお、金目鯛と合わせてご機嫌。
いまふくさんの鯖寿司、本当に美味しいんですよ~。あー、幸せ。
鯖寿司には京都の酒、
この子にはどの肴をあわせようかしらと考えながら飲む楽しさよ。くじらころ、からすみなど熱燗向きの肴もあるのですが、つい冷え冷えばかり呑んでしまい申し訳ありません。
とろける美味しさ。本当に出汁が酔いわ~。
「日本酒呑んでいるくせに、豊盃って秋田?っていったやつがいたんですよ~」
「なーにー。やっちまったな!」
「豊盃はもちろん」「青森」「豊盃は」「青森」
注 間違った人は私ではありません。
え?山形だっけ?とも言っていました。。。
白子と合わせればすっかり夢心地。
っと呑んだところで、ようやくメインの蕎麦となります。
久しぶりのいまふくさんのお蕎麦。
まずは見た目で興奮、香りで興奮、そして口に含み、歯ごたえ、香り、甘みに興奮。ああ、美味しい!
黄な粉、栗落雁のような香りと甘みが口いっぱいに広がります。
いまふくさんの蕎麦は〆ではないのです。呑ませるメイン料理なのです。
先の二つに比べてフレッシュで青い笹のような清々しい香り、枝豆のような甘みがあります。
萌芽した蕎麦の実も添えて。蕎麦の色もちょっと緑がかっており、味わいだけではなく栄養素も変わってきます(確か)。
大好き黒粗蕎麦。蕎麦の中に小宇宙が見えます。白、黒、緑、様々な色の星が散り、味わいも複雑かつ豊潤。熱燗もお勧めですし、赤ワインもご機嫌だと思います。
この日のお蕎麦の最後は温蕎麦でした。
うわ~、うわ~。湯気の香りだけで呑めました。温められたことで蕎麦の香りがふわっと広がり、もう〆ようと思っているのに、思わず熱燗いただけますかと言いたくなりました。
いや~、美味しく楽しく、あっという間の2時間でした。いまふくさんの肴、お蕎麦で呑む酒をぜひ体感していただきたいです。