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福祉用具、こんなん出てました ~国際福祉機器展HCR2024 極私的レポ 


2003年くらいからほぼ欠かさずウォッチしている、こちらの展示会の季節となりました。昨年はユニットバスの現場から3日間離れられずだったので、2年ぶりの参加。五輪前にいちど青海地区の変な仮設のところに回されたことがありましたが、基本ずっとココでやっております。東京国際展示場ビッグサイト。

会場はこちらです

このデカイやつ、下で組んで持ち上げて造ったんですよね。すごい。

さて、ここまで神奈川方面から行くとなると、やはり大崎からりんかい線かな?と思って検索したら、なんと新橋からが最速と出ます。あの超遠回りのゆりかもめでなく、いまは国際展示場駅まで新橋から直通のバスがあるのですね。これは安いし便利。

元築地市場跡から勝鬨橋を眺めつつ

というわけで、今回はらくらく到着。11時からのセミナーに出たいので、さっさと巡回開始です。

そして今回は、そのセミナー会場の近くの、こちらから回ることを決めていたのでした。

猫は正義ですからね

はい、しっかり釣られました。良いものをありがとうございます。おかげさまで巡回してゲットしたカタログの重みにもしっかりと対応できました。


さて、マツ六さんの金具の新色などをチェックして、ちゃちゃっと周囲を巡回開始。お隣のパナさんのところで気になるものを発見。

衝撃吸収フロアー クラウドステージ(パナソニック)


衝撃吸収フロアー クラウドステージ(パナソニック)

衝撃吸収床ですが、どこかで見たような・・・というものが出ておりました。下記参考まで。

現地で膝立ちしてみたりして、どんな感じか確認したのですが、おおよそ、ころやわ12mmバージョンと同じくらいの沈み込みのように思われます。ただし、置き敷き設置可能なころやわと違い、こちらは接着工事が前提っぽいですね。

リンク貼っておきますね。


でもパナさんのところで見た、私的イチオシはこれ。11月発売予定だそうで。

くらしサポート歩行車 スムーディ カウサポスリム(パナソニック)


なんと、買い物かごとのマッチングを追求した、スリム四輪歩行器です。

買い物かごを上に置いたり
座面位置に置いたり

歩行器で外出する利用者さん、多くは買い物目的なんです。
でも、通常の歩行器だと、このかごを自分の歩行器に載せられない。

で、買い物先では自分の歩行器を置いて、決して歩行が安定するわけではないカートを利用せざるを得ない方もいたのではないかと思います。
そんなニーズに応えるために、歩行器の上面にカゴ乗せシートを展開できる、カウサポという歩行器が先に発売されているのですが、今回出るのはそのさらにスリム版。
そして、下のいわゆるお疲れ座面(歩き疲れたら座る面)のところにもひと工夫をしてかごを入れられるようになっております。上置きは、荷物を入れたりするとなんとなく不安定だったので、オススメしていいものか悩ましいのですが、この下に挟み込むアイデアは素晴らしい。太鼓判を押せます。


そんなこんなで冷やかしているうちに11時が近づきました。
本日のもう一つの目的、実は20年ほど前に福祉用具プランナー研修でお世話になった、都立大の橋本美芽先生が住宅改修のお話をされるとのことで、これはぜひ出なくてはと思っていたのです。

他の先生方の講義を聞く機会、なかなかないのです

自分で介護福祉士養成校で話す立場になったとはいえ、他の方の講義を聞くとどこに重点を置いているか、また話し方などで必ず得るものがあります。
今回も、照明の向きに対する考え方など、自分から抜け落ちていたことや、浴室廻りはほぼ自分の講義と同じ内容の話をしているぞ、とホッとしたりとか、いろいろとチェックができました。
講義終了後にはご挨拶もさせていただき、ついでに2点ほどご質問してみたり。お忙しいところご対応いただき、本当にありがとうございました。


さ、巡回に戻ります。

建築材料をザーッと流し見て、これはピックアップせざるを得ない、というやつが。


NEXTAILシリーズ (矢崎化工)


柱と柱の間隔が、広い

外用の手すり、実は柱の施工費が主になります。なので、柱が少なくなれば、安くなる。ということで、柱間距離が他社のものより広い、1500mmで設定可能なこの製品、ちょっと押さえておかないと価格競争でも負けるという切実な理由もありつつ、推したかったのはカラー。この画像、きれいなコバルトブルーの手すりなんですよ。他にシルバーと茶色の濃淡の選択肢があり、そしてさらにそのバリエーションが増えるかも知れないこと。

オレンジ、カーキ、ブラックが虎視眈々と

ただし、手すり棒と支柱が先行品と同じステンレスではなく、高耐食性のプラスチック被覆鋼管であるので、サビにはちょっと注意ですね。施工に慎重さが必要かも。

同じ手すり屋さん系でも、古豪のナカ工業さんが推してたのはなんとこれ。

オストパス ワンタッチドアオープナー(ナカ工業)


見ただけではよくわからないけど、押してください

このネーミング。はるか昔に、手すり部材に「ママの手」とつけた伝統をそこはかとなく感じます。

これ、何かというと、レバーハンドルをプッシュハンドルにしてしまうアタッチメント。押すと、レバーを微妙に下げる方向にその力を変換し、ドアラッチを外すことができるようになっております。

ポイントは、どちら側でも押すだけでドアが開くこと。不思議でしょ?

この部品のなかにスプリングが

種明かしをすればシンプルなんですけどね。上の方にバネを噛ましてあります。両面のハンドルと上のスプリング、3点セットで税込7,480円なり。

ちなみにナカ工業さんのキャラクターがこんなのに。

正義(てすり)を振りかざすねこ

介護業界はどうやら猫派優勢ですね。


そのあとも、各社の介護ベッドに寝ころがりまくったり(利用者さんのところでは出来ませんので・・・)、いろいろとお仕事でお世話になった会社さんのブースに寄ったり。

あと、製造元の会社さんがゴニョゴニョということで先月ニュースになっていたこれも、無事販売継続になったようで。ちゃんと名鉄百貨店さんがデモを行ってました。非常用としての用途が大、かな?

JINRIKI、というわかりやすいお名前


今回のHCRは、骨伝導イヤホンと音声入力で利用者さんの記録を逐次まとめるシステムなど、ケア業界の記録負担軽減のためのデバイス等が元気が良かったように見えました。いわゆるITナントカ系ですね。本来のケアに使える時間を削るそういった業務負担、できるだけ減らせるものが出てきているのはありがたいなと思います。逆に介護ロボ系は見なくなったな・・・。

とりあえずざっくりHCRレポはここまで。皆様も、もしご興味がありましたら来年開催時にお越しくださいませ。事前登録は必要ですが(現地でもなんとかなるらしい)、無料でございます。


※10/7追記
ここの手すりについても書きましたよ。


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てすり屋のひとりごと 橋本 洋一郎(合同会社 湘南改造家)
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