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Urban Classical Japan 選出-"人知れぬ涙"


祝! Spotify公式プレイリスト"Urban Classical Japan"に
ピアニスト・反田恭平くんとレコーディングした「人知れぬ涙」が選出されました。

ぜひぜひ聴いてください。


レコーディングは2019年、長野県は上田での梅雨前後だったと記憶しています。もう1年近く経ってしまうのか…!

吹奏楽やオーケストラでの大編成で録音やテレビ収録等の経験はあったものの、ピアノとデュオでの収録というのは初めての経験。
反田くんやスタッフのみなさんのおかげでそれはそれは貴重な時間を過ごさせていただきました。

普段なにげなく音源を聴いていると無意識にアーティストの"演奏"に耳がいってしまうけれど、"音"そのものへのこだわりをもって技師さんたちが膨大な時間と労力・技術を費やされていることを改めて実感したからこそ、一段階アップグレードされた聴き方というのができるようになった気がします。うれしい!

とにかくスタッフさんたちの職人魂に圧倒されたなぁ。自分がどれだけ音楽をふわ~っと捉えているかを痛感して恥ずかしくなるくらいでした。


また、それを実感したことによってレベルアップできたのは聴き方だけでなく、普段の練習における音作りにもひとつ新しい風が入ったように思います。
一音一音の理由づけというものを色濃くできるようにしたいと考えるようになったというか…

表現するということにおいてフィーリングももちろん大切だけれど、曲の設計図を理論立てた中での"あえての"サウンド感を狙うアプローチ?っていうのかな 
悪い意味でアバウトな面もあった自分の音を見る視界がクリアになった・なるような練習を意識するようになったなぁと。

これってきっと普段から自力で録音したりして意識的に取り入れることが大切で。もちろん専門の技師さんのお力をお借りしてこそより強く実感することができるけど、毎日の練習の中で自分が監督となって俯瞰する時間ってすごく重要ですよね。

意外と、よくよく認識しないとこれって難しいと思う。


この「人知れぬ涙」を選曲した理由として、管楽器はやはり管楽器以外の曲から学ぶことが数多くあると思うから。師匠である岡崎耕治先生もこの楽曲を収録なさっていて、憧れの一曲であったというのも理由のひとつです。


他のピアノ・声楽・弦楽等に比べて、管楽器特にファゴットにおいては代表曲といえるようなものが少ない。まったくない、と言っても残念ながら過言ではないかも。
ファゴットに関して言えばオーケストラにおいては必ずといっていいほど用いられて、大作曲家の作品に伴奏オーケストラ内では登場するけれど、ラフマニノフもショパンもチャイコフスキーもベートーヴェンもソロの作品はひとつも書いてくれませんでした。しゅん。
それはきっと表現力に圧倒的な引け目があって、長い間作曲家に期待をされていなかった背景があると思うんです。

MLMナショナル管弦楽団としてNOVAレコードからリリースできるチャンスはきっと他の楽器のファンの方に広くアプローチできるということだと思い…ファゴットへの期待値をアップしたいなんて大それたことを思い描いたねらいがありました。
どうかなぁ。


まーぁ聴きなおすとなんともむず痒い気持ちにはなるけれど(笑) いまはこうしないのになぁ…とか。あれれ?こんなんだったか…とか。
でも演奏家人生においてきっと重要な、ときおりの句読点として今後も機会があれば積極的にレコーディングをしていきたいなと思っています。


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