見出し画像

対コロナ、介護士として思うこと

訪問介護という仕事

訪問のヘルパーが一人でも新型コロナウイルスに感染すると利用者さんに感染し、曜日ごと日替わりで介助に入っているので芋づる式に感染してしまう。

大事なのは現場を支える私たちです。満員電車で利用者さんのお宅へ向かいます。リスクを覚悟で介助に入っても保証も何もありません。へルパー不足、そりゃそうでしょって思ってしまう。テレワークとは無関係で危機管理能力を疑う事態に発展しているので、私の考えをここに書きます。

介助をしている時間だけではなく、自宅から利用者さんのお宅まで向かう時間、介助が終わって帰宅している時間も含めて考えてほしい。小学生のとき担任の先生に言われました。「遠足は家を出てから、家に帰るまでが遠足ばい」

訪問のヘルパーも同じではないでしょうか? 10分や20分の移動範囲は稀で、大抵片道60分ほどかかりますから往復で約2時間は満員電車内に身を置くことになります。

利用者さんと夕食の買い出しにスーパーへ。こんな状況を目の当たりにすると、これから先どうなるか不安になります。

画像3

パンが1個もない!



昨年の台風19号の後で、災害対策において兆しが出てきたかと思えば全くなく、福祉従事者たちも今日の介助、明日の泊まりの介助、穴埋めに追われ対策が立てられずにいます。

※そのときの台風記事はこちら

私は障がいのある人たちの介助を始めて今年で14年目になります。この14年で最悪な事態だと感じます。震災が続き、今回の新型コロナウイルスで何も解決策や、現場に向かうヘルパーに敬意がないのです。行って当然、来て当然。電車が止まり車で行っても当たり前じゃないかと感謝されることはなく...

介助仲間から不平不満の声が挙がっており、辞めていく介護士も出てきて現場には重い空気が流れています。

そのことを話すと私と同じ思いの介助仲間が数名いました。思いを共有できるということは、それだけで嬉しいものです。それだけで心が軽くなります。利用者さんを支える、→ ウイルスから守ろう! → 共に生き延びる! に意識がシフトします。

しかし、ヘルパーの保証がない中で、当事者(利用者)の尊厳を守るなんて、ナンセンスなのでは?とも思えてきました。人間の尊厳に関わる仕事なのにどうしてこんなに給料が安いのか? 私たちは連休や、年末年始も休み無しで働いています。

何が平等なのか、一度この機会に考えてみてほしい。でないと現場が崩壊して誰も介助に行かないだろうし、尊厳そのものが夢物語に終わってしまう。既に介助放棄も起こっています。



緊急時に備えて

万が一、ヨーロッパのように東京がロックダウンされたらどうなるのでしょう?

そこまで考えることができず、今日一日のことでやりくりしている日本の福祉制度のレベルを上げていきます。詳しくは新年度より少しずつウーチューブの方に【介護士育成動画】のような感じで、私の介助の体験談を語っていきますのでチャンネル登録をお願いします。目的は一介護士として、介護業界を良くしたい、災害弱者を減らしたい、の2点です。

今も続く終わりが見えない新型コロナウイルスの一連の流れで、初めて障がい者をかわいそうと思ったかもしれません。これまで障がい者は大変なこともあるだろうけど、決して不幸ではなく自分のやりたいことをマイペースに楽しんでいると思っていました。けれどこういったウイルスや震災等々での非常事態になるとどうしても対応が後手に回ったり、当事者もどうしていいか分からず場合によってはヘルパー任せだったりします。次に震災が起こったときが死ぬとき、と言い切る利用者さんもいて、それも私が知るだけで何人もいます。そんなことを言わせない未来に変えていかねばッ!

こちらの動画に熊本地震のとき、障がいのある人たちの様子などを話しています。


2月4日、「新型コロナウイルス感染拡大に対する緊急支援活動」に500円を寄付をしました。この頃はまさか世界的にこのような非常事態になるなんて想像もしていませんでした。

コロナ寄付2

コロナ寄付3

中国の友達とメールでやりとり、かなりキツイらしい。小心、加油!


ここから先の内容は有料とさせていただきます。重度訪問介護の実態で表に出ていない部分です。



ここから先は

1,973字 / 1画像

¥ 100

みなさまからのご支援は、創作活動の資金として大切に使わせていただきます。ありがとうございます。