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大学で学んだことは、何でも仕事の役に立つ

大学生の就活面接の他に、採用イベントや仕事セミナーなども、この20年の間にそこそこやっています。そうした際に、「大学生のうちに学んでおくべきことは、何ですか?」と質問を受けることがあります。

この手の質問には、「何を勉強しても、興味を持って取り組めば、何でも仕事の役に立つ」と答えています。

とはいえ、大学時代の私は、それほど勉強熱心だったわけではありません。授業にはそこそこ出席するけど、他にはほとんど勉強しない大学生でした。優もあれば可もある成績表でした。

大学卒業後に、働き始めた最初はSEでした。システムの設計やプログラミングをしたり、プロジェクトリーダーをやったりしていました。SEの仕事には、大学で学んだことはあまり仕事に関係ありませんでした。

でも、30歳の手前に官僚をやり、その後に経営企画をやると、大学で学んだことが、仕事の成果を出す土台になってることに気づきました

そんなこともあり、30歳過ぎに都内の私大の公開講座に何度か通うようになりました。夜間大学院にも入学しました(諸事情で中退しましたが)。

専門書や新書など本も山ほど読みました。確率統計をちゃんと勉強しようと思い立ち、微分・積分の計算問題をやったりしてました。

40半ばになり、そこそこの規模の会社の取締役になり、経営の仕事をやるようになりました。そうなると、大学時代はもちろん、30代の公開講座や夜間大学院で学んだこと、さらには本を読んで独学したことまで、学んだことが何でも、本当に仕事に役立っていると感じてます

こう書くと、工学や経営学などの実学を学んだと思われるかもしれませんが、大学時代の専攻は実学からほど遠い人文科学でした。中退した夜間大学院も経済学です。読書はビジネス本も読みますが、普通の人文科学書も読んだりしてます。

ある意味、専門分野があるわけでなく、広く浅く興味のままに学んできました。でも、仕事と程遠そうな学問も、仕事に役立つのです

また、大学で学ぶことが仕事の役に立つというのは、経営に関する仕事に限らないと考えてます。どんな仕事をする上でも、新たな価値を生み出したり、変化に対応していく時には、大学で学んだことが役に立つはずです

じゃあ、「大学で学んだ何の分野が、仕事でどう役立っているのか?」となると、少し曖昧なところが多いです。でも、自分の頭を整理して書き出してみると、次の分野が特に役に立ったなぁ、と思います。

  • 地理学: 特定領域を多面的に分析する視点と手法

  • 科学史・科学哲学: 本質や構造を深く考え抜く思考

  • 経済学: 何でも数理モデルにする力業

  • 国際開発学: ESG経営とSDGsの原点

それぞれの分野が具体的に仕事にどのように役立つのか、を書き始めると、かなり文章が長くなりそうです。そのため、シリーズで4本に分割して、順番に記事を書いてみます。


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