秒速29.78kmの新たな旅へ。

まもなく、2023年の幕が上がる。
広大無辺の宇宙空間を秒速29.78kmで切り裂き続ける我らが地球はまた新たな円を描き始める。
今年一年を振り返ると、地球が刻む周期的なリズムとは裏腹に、我が家にもたらされた新たな生命によって日々の秩序は崩され、大いなる混沌がもたらされた。
それはまるでテンポが目まぐるしく変わり続ける前衛的な音楽に引っ張られドタドタとぎこちなく踊り続けるような日常だった。
そのかき鳴らされる様々な響きに対する戸惑いや困惑もあったけれど、とまれ喜びと笑いに満ちた日常だった。
仕事でも新たなチャレンジを続け、様々なところへ顔を出しチャレンジし続けたが、なかなか結果に結びつかず、苦しい時期が続いた。精神的にも不調な期間もあった。
それでも、太鼓は打ち鳴らされ、旋律は響き続けた。嫌な汗をかきながらも身体を動かし続けていくうちに、少しずつ成果が現れてきた。大地の鼓動と天体の律動に心身が同調し、モーメンタムが生まれるのを感じた。
そして、新たな一年に向けて今感じるのはトクトクとなり続ける自分自身の拍動と、次の一音が鳴るまでの間の無音。その無音の時間が生み出す、次への大きな期待と躍動への予感だ。
世界は回り続ける。また新たな軌道を描き始める。