2022年 秋田大学 前期 共通 大問3

次の問いに答えなさい
(1) 円$${C_1:x^2-4x+y^2-6y+9=0}$$がある
直線$${y=x}$$に関して円$${C_1}$$と対称な位置にある円$${C_2}$$の方程式を求めなさい
(2) $${x,y}$$が不等式$${x^2-4x+y^2-6y+9 \le 0}$$を満たすとき、$${y-x}$$の最大値と最小値を求めなさい
(3) $${a}$$を実数とする
不等式$${x^2-4x+y^2-6y+9 < 0, \space x^2-2ax+y^2-2ay+2a^2-1 < 0}$$が表す座標平面上の領域をそれぞれ$${D_1, D_2}$$とする
$${D_2}$$が$${D_1}$$に含まれるとき、$${a}$$のとりうる値の範囲を求めなさい

解答
(1)
$${x^2-4x+y^2-6y+9=0 \Leftrightarrow (x-2)^2+(y-3)^2=4}$$だから
$${C_1}$$は中心$${(2,3)}$$、半径$${2}$$の円である
よって、$${C_2}$$は中心$${(3,2)}$$、半径$${2}$$の円であるから、その方程式は
$${(x-3)^2+(y-2)^2=4}$$、すなわち$${x^2-6x+y^2-4y+9=0}$$である

(2)
(1)より、$${x^2-4x+y^2-6y+9 \le 0}$$は円$${C_1}$$の周および内部である
$${y-x=k}$$とおくと$${y=x+k}$$だから、これは傾きが1の直線である
$${k}$$が最大値、最小値を取るのは、この直線と円$${C_1}$$が接するときであるから、2式を連立して
$${x^2-4x+(x+k)^2-6(x+k)+9=0 \Leftrightarrow 2x^2+2(k-5)x+(k-3)^2=0}$$
この判別式を$${D}$$とすると、
$${\frac{D}{4}=(k-5)^2-2(k-3)^2=k^2-2k-7}$$より、直線と円が接するのは
$${k^2-2k-7=0}$$より、$${k=1±\sqrt{8}=1±2\sqrt{2}}$$
よって、求める値は
最大値$${1+2\sqrt{2},}$$最小値$${1-2\sqrt{2}}$$である

(3)
$${x^2-2ax+y^2-2ay+2a^2-1=(x-a)^2+(y-a)^2-1}$$だから
$${D_2}$$は中心$${(a,a)}$$、半径$${1}$$の円の周および内部である
$${D_2}$$が$${D_1}$$に含まれるための必要十分条件は、
$${D_2}$$の中心と$${D_1}$$の中心との距離が、$${D_1}$$の半径$${-D_2}$$の半径以下であることだから
$${\sqrt{(2-a)^2+(3-a)^2} \le 1}$$
これは両辺ともに正なので辺々2乗して
$${(2-a)^2+(3-a)^2 \le 1}$$
$${\Leftrightarrow 2a^2-10a+12 \le 0}$$
$${\Leftrightarrow (a-3)(a-2) \le 0}$$
$${\therefore 2 \le a \le 3}$$

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