2022年 東京海洋大学 前期 生命科学・資源環境 大問4
10から49までの整数が書かれた40枚の番号札が入った箱がある。
この箱から複数の番号札を同時に引くとき、このうちの2枚の番号札について、
十の位同士または一の位同士が一致するとき、条件(A)を満たすということにする。
例えば、12,32,35の3枚を引いたときには、条件(A)を満たす2枚の番号札の組み合わせは(12,32)と(32,35)の2組含まれる。
このとき、次の問いに答えよ
(1) 箱から2枚の番号札を同時に引くとき、その組み合わせが条件(A)を満たす確率を求めよ
(2) 箱から4枚の番号札を同時に引くとき、それらの中に条件(A)を満たす2枚の番号札の組み合わせが少なくとも1組含まれる確率を求めよ
(3) 箱から3枚の番号札を同時に引くとき、それらの中に条件(A)を満たす2枚の番号札の組み合わせがちょうど$${k}$$組含まれる確率を$${k=1,2,3}$$の各々について求めよ
解答
(1)
2枚の十の位が一致するのは$${4\times{}_{10}C_2=4\times\frac{10\times{9}}{2\times{1}}=180}$$通り
2枚の一の位が一致するのは$${10\times{}_{4}C_2=10\times\frac{4\times{3}}{2\times{1}}=60}$$通り
2枚の十の位と一の位が同時に一致することはないからこれらは排反であるので
条件(A)を満たすのは$${180+60=240}$$通り
2枚の選び方は$${{}_{40}C_2=\frac{40\times{39}}{2\times{1}}=780}$$通り
よって、求める確率は
$${\frac{240}{780}=\dfrac{4}{13}}$$
(2)
余事象である「4枚引いて、条件(A)を満たす組が含まれない」確率を考える
このとき4枚は「十の位が全て異なる」かつ「一の位が全て異なる」となり、
十の位は4通りしかないから、これが発生するのは
$${{}_{10}P_4}$$通りである
よって、余事象が発生する確率は
$${\dfrac{{}_{10}P_4}{{}_{40}C_4}=\dfrac{10\times{9}\times{8}\times{7}}{\frac{40\times{39}\times{38}\times{37}}{4\times{3}\times{2}\times{1}}}=\dfrac{9\times{8}\times{7}}{13\times{19}\times{37}}=\dfrac{504}{9139}}$$
したがって、求める確率は
$${1-\frac{504}{9139}=\dfrac{8635}{9139}}$$
(3)
40枚から3枚を選ぶのは$${{}_{40}C_3=\frac{40\times{39}\times{38}}{3\times{2}\times{1}}=40\times{13}\times{19}}$$通り
・$${k=3}$$について
3枚から2枚組を作ると最大で3組であるから、$${k=3}$$となるのは
「3枚の十の位が一致する」「3枚の一の位が一致する」のいずれかである
①3枚の十の位が一致する
$${4\times{}_{10}C_3=4\times\frac{10\times{9}\times{8}}{3\times{2}\times{1}}=480}$$通り
②3枚の一の位が一致する
$${10\times{}_4C_3=10\times{4}=40}$$通り
よって、$${k=3}$$となる確率は
$${\frac{480+40}{40\times{13}\times{19}}=\frac{12+1}{13\times{19}}=\dfrac{1}{19}}$$
・$${k=2}$$について
条件(A)を満たす組が2となるのは、選んだ札のうちの1枚が残り2枚とそれぞれ「十の位が一致する」「一の位が一致する」となるときである
1枚の選び方は$${40}$$通り、これと十の位が一致する1枚の選び方が$${9}$$通り、この2枚のいずれかと一の位が一致する1枚の選び方が3通りあるから
$${k=2}$$となる確率は
$${\frac{40\times{9}\times{3}}{40\times{13}\times{19}}=\dfrac{27}{247}}$$
・$${k=1}$$について
①2枚の十の位が一致し、残りの1枚は十の位も一の位も2枚と一致しない
$${4\times{}_{10}C_{2}\times{3}\times{8}=4\times{5}\times{9}\times{3}\times{8}}$$
②2枚の一の位が一致し、残りの1枚は十の位も一の位も2枚と一致しない
$${10\times{}_4C_{2}\times{2}\times{9}=10\times{2}\times{3}\times{2}\times{9}}$$
よって、$${k=1}$$となるのは
$${4\times{5}\times{9}\times{3}\times{8}+10\times{2}\times{3}\times{2}\times{9}=2^3\times{3^3}\times{5}\times(4+1)}$$通り
したがって、$${k=1}$$となる確率は
$${\frac{2^3\times{3^3}\times{5^2}}{40\times{13}\times{19}}=\frac{27\times{5}}{13\times{19}}=\dfrac{135}{247}}$$