見出し画像

【宗教施設探訪】市川市の住宅地に突如出現する音楽スタジオ

Googleマップを散策していたら、面白いものを見つけた。

「MCJスタジオ」。千葉県市川市、東西線の原木中山駅近くにある音楽スタジオらしい。ここは住宅地の真ん中だが、スタジオなどあっただろうか。


調べてみるとどうやら旧統一教会関連の施設だそう。

事情を知る別の不動産関係者が話す。
「’90年代初めに私立短大の施設として建てられ、多くの学生が通っていました。’00年代半ばに所有者が旧統一教会に替わり、音楽スタジオになったんです。当時は芸能人がよく訪れ、世界的な人気アーティストも来ていたのを覚えています」

https://friday.kodansha.co.jp/article/340834

駅から徒歩で行ける範囲だったので実際に行ってみた。



原木中山周辺は古くからの工業地帯とベッドタウン需要による住宅街が混在した独特の雰囲気がある。チェーン店等は駅前を中心にいくつかあり、総武線方面へゆけばより大規模な路面店も増えて住みやすそうなエリアだと感じる。

そんな駅を降りて南側へ歩みを進めていく。狭い道の首都近郊型住宅街という感じ。本当にこの先にスタジオなどあるのだろうか。


そろそろ日が落ちる。日中は暑くなってきたがこうなってしまえば散歩にもぴったりの気候だ。心地よい風を感じながら家々をかき分け奥へ奥へと進んでいくと……。


なんの変哲もない住宅街に急遽モノトーンでカクカクした巨大な建物が出現。もと大学施設だけあって新宗教らしい派手さやエスニックな雰囲気は一切なく、何かしらの事務所っぽい外見が案外街並みに調和している。


正面には「MCJ Production」の文字が。施設は明かりがついていたため、今も運営が続けられているのかもしれない。

これほどの規模の音楽スタジオを自前で所有しているのだから教団の規模も窺い知れる。しかし今後、宗教法人でなくなり財政を圧迫されるであろう彼らにとってこの施設を長く維持し続ける余裕があるのだろうか。

いずれ「MCJ」の名を離れ違った形で生かされるのか、あるいは建物自体の姿がガラリと変わってしまうのだろうか。こういった財産の整理も大変だよなと要らぬ心配をしながら駅への帰路についた夕暮れであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?