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フォームローラーを使った胸椎体操
胸椎(背骨の中心部分)の動きが出せないと、腰椎(背骨の腰周辺の部分)が代わりに動かざるを得なくなるので、腰に負担がかかってしまいます。
例えば後ろに反る動きで、胸椎が曲がれない分を腰椎が曲がって補うなどの動きで、腰に過度な負担がかかってしまう等。
逆に言えば、胸椎が動くようになると、腰にかかる負担が減って、腰痛の予防と改善に繋がります。今回はフォームローラーを使った胸椎体操を紹介します。
【参考】座ったままでできる胸椎体操
フォームローラーとは
筒状のエクササイズ用具で、特に筋膜リリースや筋肉の緊張をほぐすために使用されます。これを使用することで、筋肉のこりや張りを効果的に緩和し、血行を促進し、柔軟性を向上させることができます。
フォームローラーを使った胸椎体操
レベル1
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フォームローラーを肩甲骨の下側先端あたりに当てて仰向けになる
手を頭の後ろで組んで首を支える
足裏で少しお尻を浮かせて腰と背中を床と平行にする。
息を吸いながら、みぞおちから上を反らせる
骨盤は床と平行を維持する(恥骨をへそ方向に引き寄せる意識)
息を吐きながら、上体を持ち上げる。
呼吸に合わせて、反る動きと戻す動きを10回繰り返す
【ポイント】
骨盤を床と平行に保つ事で、腰椎の動きを制限すると、胸椎の動きを出す効果が高まります。頸椎(背骨の首の部分)を反らせすぎると首を痛めてしまうので、うなじを伸ばす心持で首を長く保つのもポイントです。
レベル2
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レベル2は、お尻を床につけた状態で行います。ポイントはレベル1と同じく、骨盤が反らないように腹筋を締めつつ行う事。反る量が増えるので、より胸椎の動きを出すことができます。
更に深めるコツ
1) フォームローラーの位置を変える
胸椎の異なるセグメントをターゲットにするために、フォームローラーの位置を少しずつ上や下に移動させると良いです。
2) ストレッチを追加する
動きを繰り返すだけでなく、フォームローラーの上で数秒間静止して、胸椎のストレッチを感じる時間を設けることも効果的です。
3) 腹筋を意識する
腹筋をしっかりと締めることで、骨盤の安定性が向上し、胸椎の動きがより効果的に出せます。
4) 呼吸を意識する
深くゆっくりとした呼吸を行うことで、リラックスしやすくなり、胸椎の動きがスムーズになります。
フォームローラーを使うメリット
1) 筋膜リリース
フォームローラーを使用すると、自分の体重による筋膜リリースが行えるので、背中の筋肉が柔軟になって、より胸椎を動かしやすくなります。
2) マッサージ
体の軸に沿ってフォームローラーを前後に動かしたり、体を左右に揺らしながら行ったりすることで、胸椎周りの筋肉がマッサージされて血流が改善されます。
フォームローラーを活用した胸椎の体操は、柔軟性や姿勢の改善に大いに役立ちます。上記のポイントを参考にして、日々のエクササイズに取り入れてみてください。