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YouTubeのインフルエンサーに商品PRを依頼してわかったこと

昨年、YouTubeのインフルエンサーと称する方々に、ネットショップの商品PRを依頼しました。

その時の話です。

対象としたインフルエンサーは、チャンネル登録者数が数万ほどのいわゆるマイクロインフルエンサーと呼ばれてる方々です。

一般的に、マイクロインフルエンサーは、特定の分野に強く、フォロワーとの距離が比較的近いなどの特徴があることから、物販の販促では購買に結びつきやすいと言われています。

逆に、情報を拡散させる必要がある広範囲のプロモーションやブランディング・潜在顧客探索などには向かないと言われています。

インフルエンサーの候補者選びにおいては、事務所に属している方の場合は、報酬が高くなりますので、フリーの方を対象にしました。

フリーの方は、依頼報酬は交渉にも寄りますが、商品提供+数万円ほどで依頼できる場合が多かったです。

また、特定のジャンルに特化している場合が多いため、当然のことながら、PRする商材との親和性が重要になりますので、商材との関連性を見出せる方を選びました。(関連付けが難しいとお断りされることもありました)

最終的には、10名ほどのインフルエンサーに商品PRをしていただきました。

結果

◇程度の差はあれ、どのインフルエンサーでも販売サイトへの訪問者数は増加

◇しかし、販売に結びつく方と、空振りに終わる方の二層に別れた

同じ選定条件でチョイスしたインフルエンサーですが、この違いはどこから来るのでしょう。

考察の結果、たどり着いた結論がこれです。

フォロワーの属性・質が重要

インフルエンサーの動画(投稿)を見ただけではわからない部分に答えが潜んでいました。

インフルエンサーが、動画や投稿などのコンテンツを介して、あるいは、コメントのやりとりを介して、自身のチャンネルで登録者とどういうコミュニティーを作っているか。

要は、インフルエンサーは単なる媒体でしかなく、その先に、誰が繋がっているかをみる必要がある、ということになるかと思います。

わかってしまうと、ごく当たり前のことですが、「インフルエンサー=人気者=宣伝するとバンバン売れる」と思い込まされている先入観が、その先をみる目を曇らせてしまうのです。

ポイントは2つ

では、どのようなチャンネル登録者数(フォロワー)がいると購買に繋がりやすいのか。

◇チャンネル登録者(フォロワー)に「購買層」がいるかどうか

◇チャンネル登録者(フォロワー)に「購買欲」があるかどうか

YouTubeの場合、誰がチャンネル登録しているかわかりませんので、コメントを手掛かりに、どういう方々がフォロワーに付いていて、どういうコミュニティを形成しているか気配を探ることになります。

Twitterやインスタは、同じSNSでも性質が全く異なりますので、一概に言えませんが、フォロワーは見えるので、どういうフォロワーが付いているアカウントかを知ることは可能です。(別の機会に述べます)

ネットショップにおける購買層とは、商材に依らず、クレジットカードを持っているかどうかが一つの基準にもなりますので、年齢で言うと、30歳代・40歳代が中心で賑わっていそうなところになります。

若年層が多い場合は、せっかくの商品PRも、動画のネタの一つで終わってしまいます。

実際、依頼したインフルエンサーの中に、チャンネル登録者数の桁が違う著名な方がおりましたが、YouTubeから販売サイトへの流入は大きく増加したにも関わらず、その先の購買にはあまり繋がりませんでした。

原因は、おそらくチャンネル登録者の主体が若年層で、かつ、娯楽目的での視聴が主だったからではと考えています。

最も成果の出たインフルエンサー

ずばり、カリスマ性の強い方です。「教祖系」「推し系」です。

インフルエンサーの盲目的なファンがコミュニティを形成しています。

発信している動画に内容に関わらず常に一定の視聴回数をキープしており、コメントも活況です。

コメントには、「購入しました」のような、推しへのアピールなのか、ダイレクトなリアクションも散見されます。

販売サイトでのCVR(Conversion Rate:転換率あるいは購買率)は、とても高く、大きな成果をあげることができました。

ただし、フォロワーが向いている先はあくまで教祖です。
ネットショップではないので、購買後のメルマガには反応が鈍く、リピーターにはなりませんでした。

つまり、インフルエンサーによる商品販売は、新規ユーザーへの拡販には有効な手段にはなり得ますが、リピーターとして、ショップのファンになっていただくのは別の問題ということになります。

インフルエンサーでいくら成果が出ようと、持続性はなく、彼らに頼らなくてもいいショップ作りが本質的には重要です。

言い換えると、物販におけるインフルエンサーとは、一時的に効くカンフル剤(栄養ドリンク)のような存在なのかも知れません。

インフルエンサーに依頼する前にやるべきこと

インフルエンサーに依頼しようと思ったら、チャンネル登録者(フォロワー)をできるだけ調べてみましょう。

調べる相手はインフルエンサーでは無く、そのフォロワーの方です。

事務所に依頼する場合は、この辺のことまで説明してくれるところがベストですが、ほとんどのところは、実績の羅列ではないでしょうか。

※余談ですが、テレビショッピングの企画の方とちょっとだけ話したことがあります。売れる時は在庫が底をつくが、売れない時はさっぱりと、レンジがとても広く、過去の実績だけで成果をコミットするのは難しいとのことでした。インフルエンサーへの依頼は、これに近いものを感じます。

インフルエンサーのチャンネル登録者数やフォロワー数に惑わされず、どんな人々がどういう目的でこのチャンネル(投稿)で繋がっていそうか、想像を働かせて、自分のビジネスに対する影響を冷静に見定めることが肝要なのではと思います。

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長文にお付き合いいただきありがとうございました。


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