【関東日帰りお手軽登山】JR藤野駅からスタート!陣馬山から高尾山への縦走
おっさん世代が小学生時代に遠足で登った高尾山。
都内のターミナル駅から概ね1時間程度で登山のエントリーポイントとなる京王高尾山口駅に到着するので、週末に気軽に楽しめる登山として大人気です。(ミシュランガイドにも紹介されてますしね)
ただ、人気と混雑は比例するので、大人気であるために道々の混雑も避けられないのも事実です。
そんな道々の混雑を避けつつ、気楽にお手軽登山を楽しむことを目的に、今回は陣馬山から高尾山への縦走ルートに行ってきました。
「駅から始まり、駅で終わる」がお手軽登山の基本条件
陣馬山から高尾山への縦走の場合、JR高尾駅からバスで「陣馬高原下」へ行ったり、JR藤野駅からバスで「陣馬山登山口」へ行って、そのバス停から陣馬山に登り始めるという情報が多いですが、どうも私は、バスを待って、バスに乗るっていうのが面倒というか、お手軽感が喪失するというか、そんな感覚がしてしまうんですよね。
電車で駅に着き、駅のトイレに寄ってから、そのまま何も待たずにスタート!そして、ゴールも電車の駅に到着してサラッと帰る、というのがお手軽軽登山の条件じゃないかと思ってます。
下調べの段階で、JR藤野駅から陣馬山登山口までは、迷うことのない1本道で徒歩25分ほどの道のりであることが分かったので、登山を始めるまでの準備運動としてちょうどいいぐらいだと考えました。
今回の縦走ルート
それで今回は、JR藤野駅からスタートして陣馬山、景信山、小仏城山、高尾山と縦走し、京王線高尾山口駅をゴールとしました。
JR藤野駅まではJR新宿駅から約1時間10分ほど。
2020年11月2日(月)はお休みの狭間の平日でしたので、少し早めの通勤・通学の方々に混じってJR中央線に乗り込みました。
JR中央線で終点の高尾駅まで行き、高尾駅で松本行に乗り換えて、一つ目の相模湖駅の次、二つ目が藤野駅です。
新宿駅を5時44分に出発して藤野駅には6時55分に到着します。
藤野駅のトイレは男女兼用の多機能トイレが改札口のところに1つしかありませんので、休日はトイレで並ぶかもしれませんが、当日はすんなり入れました。
改札口を出て階段を下り、左手にある線路沿いの歩行者レーンを線路に沿う形で歩き、踏切まで来たら、踏切を渡ってそのまま1本道です。
午前7時過ぎ:JR藤野駅をスタート!
こちらはJR藤野駅の駅前広場。
とりあえず、コンビニもありませんので駅前で何か調達しようと考えない方がいいです。
踏切を渡って少し行くと沢井隊道のトンネルがあります。
このトンネルがそれなりに長く、車も次々にやってくるので、トラックなどがやってくるとちょっと怖いかもです。
陣馬山登山口までの1本道は沢井川沿いです。
道の左手に相模原市立ふるさと自然体験教室の施設が見えて、ちょっと行くと陣馬山登山口のバス亭です。
午前7時24分:陣馬山登山口
そこからもう少し道を進むと、右手に陣馬山登山口の石碑がありますので、迷うことはないですね。
登山ルートは一ノ尾尾根ルートと栃谷尾根ルートがあるようですが、今回は一ノ尾尾根ルートで行くことにしました。
道の左手にあるルートの案内標識
「クマ出没注意」の看板が気になりますが、陣馬山登頂まで一ノ尾根コースでも栃谷コースでも100分目安のようです。
登山道といえども、舗装された集落の道が続きます。
この舗装道でもたびたび「クマ出没注意」の看板が。。
午前7時39分:ここからが本来の登山道
舗装された道を歩き集落を抜けると本当の登山道が始まります。
高尾山の稲荷山ルートなどは、いきなり人工的な階段から始まりますが、こちらの陣馬山登山道は、雰囲気抜群の山道になっています。
所々で傾斜が急な道もありますが、歩きやすい登山道です。
午前8時11分:最初の登山道の案内標識
この登山道の案内標識までに到達する途中で、登山道から見下ろすちょっと感じの斜面に黒い大きな四足の動物が目に入り、一瞬、「クマか!?」と全ての身体の動作が止まって、固まってしまいました。
ただ、こちらを見ている黒い体色の四つ足の動物の目と目が合い、顔の様子から「あれはサルだな」と判断して視線を外してゆっくりと歩いて、やり過ごした時、「でもあの大きさで黒い体だったよな。やっぱり、クマか!?」ともう一度、その場に見てみましたが、もうその動物は見当たりませんでした。(実は裸眼で0.3程度の視力なのでハッキリ見えなかったんです。)
自宅に戻ってから、クマやサルやイノシシの画像をネットで見てみましたが、出会った獣のサイズ感と黒く見えた体色から、どうもかなり大きめのイノシシだったと思われます。
こんな感じの自然タップリの登山道ですが、鬱蒼とした山の中、誰にも会わず、まったく一人の状態で黒い四つ足の動物を目の当たりにした直後なので、ちょくちょく後ろを確認しつつ、無駄に独り言を発しながら山頂へと向かいました。
午前8時23分:最初の標識から10分強で半分。無意識に急ぎ足に。。
山頂が見えてきました。
午前8時34分:陣馬山の山頂に到着
藤野駅から約1時間半で陣馬山に登頂できました。
藤野駅から陣馬山登山口まで25分程度。
登山口から舗装されて集落を抜けるまでの道が15分程度。
山道に入ってから山頂までが55分程度。
合計1時間35分程度の行程でした。
登山口から登頂まで他の登山者に一人も会わないという状況で、途中、イノシシに出くわしたりもしましたが、鬱蒼とした静寂な登山道を歩いていると、山の空気感も含めて体中が自然を感じとれて本当に癒されます。
陣馬山登頂のシンボルは有名ですね。
山頂にある案内標識。
登山口に戻る方面と景信山から高尾山に向かう方面、陣馬高原下バス停に向かう方面の3つがあります。
時間が早かったため、まだお茶屋さんは開いていませんでした。
お茶屋さんが開いていれば、陣馬そばやおでん、けんちん汁なども食べられるようです。
https://tabelog.com/kanagawa/A1407/A140701/14043973/dtlmenu/photo/
午前8時40分:陣馬山山頂から景信山へ
陣馬山の山頂が初めて他の登山の方2名(うち一人は外国の男性でした)にお会いできました。
山頂からの景色を楽しみ、思いっきり深呼吸をして、山の空気を身体いっぱいに詰め込んでから、景信山に向かいます。
午前8時57分:明王峠に到着
急な傾斜もほぼなく、なだらかな下りの道の縦走路は快適です。
明王峠から相模湖駅に下るルートもありますね。
高尾山から縦走してくる海外の方も多いのでしょうね。
高尾山方面を案内する英語の標識もありました。
こちらは景信山に行く「まき道(山頂を通る登り道を回避して、山腹に沿った比較的平坦な山道)」と登山道との分岐点。
足腰のトレーニングと考えて、まき道は使わずにしっかりと登山道をチョイスします。
午前9時42分:明王峠を経由して景信山に到着
だいたい1時間程度で景信山に到着しました。
陣馬山から景信山までの縦走ルートは、あまり階段もなく、途中の堂所山付近の急こう配以外は、アップダウンがゆるいので、トレランを楽しむのは最適なルートだと思います。
今回は景信山でちょっと一息つきます。
今回の縦走の最大の目的は「景信山の山頂で挽きたてのコーヒーを楽しむ」です。
景信山山頂のお茶屋さんの周囲には、たくさんのテーブルとイスがあります。陣馬山から高尾山への縦走ルートでは、ここの景信山か城山の山頂が休憩を取るには一番いいポイントだと思います。
まだ時間も早いので、他の登山者も少なく場所は選び放題でしたので、景色が眺めるテーブルを確保して、コーヒーを入れる準備を始めました。
午前9時55分:挽き立てのコーヒーを淹れる
左奥のブルーのボトルがナルゲンボトルの500mlサイズ。コーヒー用の水を入れてきています。
その手前のルート76のステッカーを張ってあるボトルとカルディのイタリアンローストのコーヒー豆を入れてあるボトルは、セリアのウォーターボトルの350mlサイズ。
細身みのステンレスは、キャプテンスタッグのコーヒーミル。
同じような中華製の安いモノがamazonに氾濫していますが、部品各所のすり合わせや挽く粉の粒度の均一さなどは、さすがメイドインジャパン!という精度を持っています。
さらにその手前に、コーヒーフィルターの上に乗っているのは、セリアのシーズニングボトル60mlサイズ。
これはアルコールストーブ用の燃料アルコールを入れています。本家のナルゲンボトルに引けを取らず、燃料用アルコール入れとして使っても全く問題ありません。
さらに手前左にあるのは、スノーピークのチタンマグ300mlサイズ。
ナルゲンボトル500mlにピッタリとハマる相性抜群のマグで、軽量で強度が高いので形が変形するようなことはないですね。
アウトドアで使うマグカップの大定番です。
右側にあるのが、スノーピークのアルミパーソナルクッカー(2つセットのうちの小さい方。700ml)。こちらは湯沸かし用です。
その下には、バーゴのチタニウムヘキサゴンウッドストーブにトランギアのアルコールストーブをセットしています。
しっかりとした火力と小ささ、軽さ、堅牢さを備えたトランギアのアルコールストーブは日帰りのハイキングや登山には重宝しますが、いかんせん風に弱いです。
ですが、このバーゴのヘキサゴンウッドストーブと組み合わせることで、山の吹きさらしでも全くが問題がなくなり、最強の組み合わせとなります。
景信山からの望む風景
午前11時:城山到着
景信山でゆっくりとコーヒーを楽しんだ後、午前11時には城山に到着しました。
何気なくある右手のジムニーがちょっと気になります。
ここまで車でこれちゃう道があるんですね。。
それにしてもやっぱりジムニーは凄い車なんだと思います。
午前11時10分:一丁平に到着
城山から高尾山に向かう途中にある一丁平の展望デッキです。
以前、ここで早朝にヨガをやっている女性がいらっしゃいましたが、まさに五感で自然を感じながらのヨガは気持ち良いでしょうね。
ヨガまではいきませんが、それを思い出して、私もちょっとザックをおろして深呼吸をしながらストレッチで身体をほぐしてみました。
うん、最高に気持ちいいです。
午前11時32分:高尾山の山頂に到着
ほぼ、お昼の時間に高尾山に到着です。
さすがは高尾山、もの凄い人の数です。
道中で獣に出会ってしまった陣馬山の登山道とは趣きが全く違っています。
お昼という時間帯もあったんでしょう、多くの方が敷き物を敷いてお弁当を広げてご飯タイムをこれから楽しむというところでした。
午前11時44分:薬王院を通過
今回、初めて高尾山の1号路を使ってみました。
全て舗装されているんですが、それが逆に下りでは足に負担があるように感じてしまいます。
舗装路ということもあるんだと思いますが、登ってくる方のスタイルが、街で買い物をしているようなスタイルのままの方がいたり、ベビーカーにお子さんを乗せて登ってくる方がいたり、何とも凄いモノを見てしまったと思ったんですが、これが観光ルートっていうことなんでしょうね。
午後12時16分:高尾山の麓に到着
午前7時過ぎに藤野駅を出発してから約5時間15分、陣馬山から高尾山の縦走ルートが完結しました。GPSロガーの記録だと距離は20.3kmでした。
登山としての高尾山登頂を目指す方は、こちらの左側、ロープウェー駅左手にある稲荷山コースや6号路を使っていくの一般的です。
陣馬山から高尾山への縦走ルート
高尾山から陣馬山に向かう縦走ルートは、一番標高の高い陣馬山に向かって登りの縦走ルートになりますが、今回の陣馬山から高尾山に向かう縦走ルートは基本的に下りルートになります。
本格的なトレランのトレーニングには高尾山から陣馬山に向かうルートがいいんだと思いますが、トレランをちょっと初めてみようかなという方には、陣馬山から高尾山へ向かうルートの方がおススメできると思います。
また、通常の登山も同じで、最初の体力があるうちに陣馬山を登り切って、そこから高尾山に向かって下ってくる縦走ルートは、都内から最も手軽に「尾根の縦走」を楽しめるルートだと思います。
藤野駅から陣馬山の登山口までも一般道を徒歩で25分程度なので、バスを使うこともなく、駅(藤野駅)から始まり、駅(高尾山口駅)で終わることのできるお手軽な縦走ルート、おススメです。