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小学生向け 読書感想文 「アメリカの高校生が読んでいる金融の教科書」その3 ※私の見解も含めて、小学生向けに分かりやすく紹介しています。

その2でおしまいと言ってたんだけど、「日本のバブル」について、書(か)いてみたくなったので、続(つづ)けるね!

③1989年 日本のバブル ジャパン・アズ・ナンバーワン

1980年代(ねんだい)の日本は、お金に関(かん)しての大きな変化(へんか)があったんだ。

まず、1980年に外為管理法(がいためかんりほう)という法律(ほうりつ)が変わった。それまでダメとされていた、日本の会社の海外(かいがい)への投資(とうし)が基本的(きほんてき)に自由(じゆう)になって、投資ブームが生まれたんだ。

その他にも、大口預金金利(おおぐちよきんきんり)の自由化(じゆうか)、信託業務(しんたくぎょうむ)の外資参入(さんにゅう)、コマーシャルペーパーの発行(はっこう)が解禁(かいきん)されたりと、お金に関しての決まりに大きな変化があったんだよ。(ここでは説明割愛)

そこで、日本の会社は「財(ざい)テク」に取り組むようになる。車を作っている会社でも株を買ったり、土地を買ったりしだして、大きな儲け(もうけ)がでるようになった。

1987年、NTTの株が登場(とうじょう)したことで、大きな注目(ちゅうもく)を浴(あ)びる。最初の株の値段(ねだん)が119万円だったのが、数週間(すうしゅうかん)のうちに320万円になったんだ!多くの人たちが日本の景気(けいき)がまだまだよくなると考えて(かんがえて)、株式投資(かぶしきとうし)を始(はじ)めだした。

ここで困ったのが、日本の銀行なんだ。投資ブームのおかげで、日本の会社は株やコマーシャルペーパーど、自分(じぶん)たちの手でお金を集(あつめ)めることが簡単(かんたん)にできるようになった。銀行からお金を借りることが少なくなったんだね。

1980年代、銀行は家庭向(かていむ)けの住宅(じゅうたく)ローンに力を入れ始めたころだった。だけど、そのころ日本では、会社の財テクブームが土地(とち)や建物(たてもの)に向いていて、不動産(ふどうさん)の価格が上がりはじめていたんだ。

※ 不動産 ・・・ 土地やその土地にある建物(たてもの)

そこで、住宅ローンだけでなく、ビルなどの大きな建物を買いたい会社に対しても、銀行はお金を貸すようになっていったんだよ。

会社は、不動産価格(ふどうさんかかく)が上がりつづけることをいいことに、買っては売ってをくりかえし、価格をどんどんつりあげていった。

あっというまに、不動産は会社と銀行のギャンブルの対象(たいしょう)となって、普通(ふつう)の家庭(かてい)では買えないような価格にまで跳ね(はね)上がってしまったんだ。

日経平均株価(にっけいへいきんかぶか)は1989年には3万8915円を記録(きろく)した!これはいまだに破られていない最高記録(さいこうきろく)なんだ。

※ 日経平均株価 ・・・ 日本を代表(だいひょう)する大きな会社225社の平均の株価(かぶか)

1990年代は日本の時代(じだい)がやってくる__ みんなそう思っていた。

だけどその予想(よそう)とは裏腹(うらはら)にバブルはどんどんしぼんでいったんだ。

上がりすぎている不動産価格を下げたいという考えから、日本銀行(にっぽんぎんこう)が公定歩合(こうていぶあい)を引き上げた。また、日本の政府は、不動産(ふどうさん)を買いたい会社にお金を貸すことを制限しはじめたんだ。

1992年には東京中心部(とうきょうちゅうしんぶ)の不動産価格は一番あがったときから、60%落ちた。お金を貸していた銀行は不動産価格が落ちたことで、不良債権(ふりょうさいけん)は60兆円(ちょうえん)にまで達(たっ)したんだ。

※ 不良債権 ・・・ ある人にお金を貸したので、返してもらうことを約束したのに、その人がお金がなくて、返してもらうこと、取り戻すことが難しいこと

この不良債権が日本の経済(けいざい)を不景気(ふけいき)にさせたんだ。1990年代はいくら日本銀行が公定歩合を下げても、景気は回復(かいふく)できなかった。銀行は不良債権(ふりょうさいけん)をどうにかしないといけなくて、会社へお金を貸すことはなかなか増えなかった。また会社も借金があるので、新しい(あらたしい)商売(しょうばい)をやらない。一般(いっぱん)の人も不況でお金を使おうとしなくなった。これが「失われた(うしなわれた)10年」の姿(すがた)なんだ。


ここまでよんでくれてありがとう。この本のお話はまだまだつづきがあるんだ。もしきょうみがあったら、ぜひ本を買って、読んでみてね。最後に一言だけ。1989年、日経平均3万8915円は激熱!(笑)

それではまた!

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