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「感覚」を、「ナラティブ」を大事にしてくれ
令和6年8月25日
皆さんお元気ですか?
元気でいてください。
元気が何よりです。
というか聴いてくださいよ。
NUMBER GIRLの「TEENAGE CASUALTIES」です。
最初のベースがかっこよくてですね。
あれだけの歪みを入れたらアタック感というかリズムの頭がずれてしまうものです。
それをさ、
ごまかせない単音で鳴らしてくる。
最高です。
ロックです。
刺さってくる。
これこそ歌詞が入ってこない曲なんだけど、
甲本ヒロトが「最近の子は歌詞に囚われすぎ。僕らはもっと雰囲気で聞いてた」って言ってたのと近い話だ。
— 🦝クロミ(ナナライさん)なのだ (@blackwater963) August 10, 2024
ヒロトに関しては「いや、お前が与えた影響だろ!」と思ったが。ブルーハーツとRC。
あと俺は美空ひばり好きなんだけど50年代までは洋楽カバーやマドロス歌謡してたのが60年代からは減るんよね
ブルーハーツの甲本ヒロトが歌詞を追いすぎていると。
音で、感覚で、英語が分からないのに洋楽を聴くように。
感覚的に音楽を感じていくのがいいよ、って話を。
大事にしていきたいものです。
感覚を大事にして、
感覚を愛しながら暮らしていきたいものです。
さて、
医療職にとって「感覚」というのは重要なものでして。
医療職は基本エビデンスという「根拠」に基づいて働いています。
その中で、
長期間エビデンスに晒されている中で、本人の中で「本人にしか理解できない知識体系」というのができてきます。
もちろん、
全ての医療者が教科書的に全ての疾患や症状や機序を頭に叩き込んでいくのがいいんだと思います。
しかし、
医療者というのは何万人もいて、人間の罹る病気というのもたくさんの種類があります。
そうすると、何年もかけて医療職として勉強しながら「1つの課を集中して学ぶ」という形にならざるをえなかったりします。
そうするとですね、
「経験」が増えてきます。
「経験」というのをここでは「ナラティブ」と言います。
たくさんのナラティブを積み重ねたところ、直感的に感じる部分が出てくると言います。
「あれっ?なんかいつもと違う」
「なんだろう?違和感がある」
そういう感覚が「ナラティブ」による気づきです。
今、
皆さんの中にある経験というのは「ナラティブ」という非言語的な積み重ねになっていっているんです。
このナラティブの感覚を忘れないでいってほしいです。
皆さんの経験から生まれる感覚で救われている人たちがたくさんいます。
ありがとうございます。
ナラティブを大事にしてください。
よろしくお願いいたします。
東邦大学の岸先生は令和6年6月の週刊保健衛生ニュースで「保健師のコアバリュー・コアコンピテンシー」について説明してまして。
「医療・看護の知識をベースに、予測して説明できる力があるのが保健師だ」
と仰っています。
嬉しいな。
たくさんの人がこのナラティブ部分のエビデンス化をしていっています。
現場の保健師は、「ナラティブを大事にする」が一番大事だと思うんです。
僕は地域包括支援センターの所長をしていますが、
所長として意識しているのは
この
「ナラティブ」を感じられるように育てる。
ということなんです。
経験則からの感覚というのは、どうしても「経験量」に左右されます。
その経験量を
「間違ってもいい環境で慣れさせる」
「エビデンスを叩き込む」
「長期間、体験を続けられる」
という環境に置くのはマネジメント職の仕事です。
どうしても何千件もある相談の中で、それを全てエビデンスに落とし込むのは難しいものがあります。
だからこそ、エビデンスベースの言語化しにくいナラティブ部分を活用していくんです。
たくさんのケースをこなした時に、取りこぼさないようにする能力がナラティブ部分だったりします。
そこを育てるには、
「安心して相談できる関係性」
「わからないことをわからないと言える環境」
「人を守りたいというマインド」
「言葉にできない愛の概念」
が必要だったりします。
それはマネジメントとしても、「空気レベル」で作っていくものになります。
そのためには、
管理職である自分がその空気を作っていかなくてはいけません。
管理職のマインドとして
お金を稼ぐため、楽に働くため。
というのが先に来てしまうと、職員のマインド醸成までできません。
あくまでも、
顧客ベース、UXベースで考えていくことが職場の空気づくりに関わっていくんだと思います。
人を大事にしてください。
その環境の中でマインドやナラティブは生まれてきます。
管理職の心の持ちようだけで、
住民の誰かが死なないで済むかもしれません。
頼みます。
人を大事にしてください。
お金とかは後からついてくればいいんです。
頼みます。
そういえば、最初に、音を感情で感覚で感じることの良さ。
英語が分からないのに洋楽を聴く感じ。
みたいな話がでました。
僕たち保健師はエビデンスで動く生き物です。
その中で、
対象者の雰囲気を、感情を、感覚を、空気を。
感じていく作業というのは言語化しづらいけどとても大切なものです。
その感覚を忘れないでください。
「なんとなく」嫌な感じがする。
「ちょっとだけ」気になる。
そういう感覚を大事にしていってください。
皆さんのナラティブから生まれたその感覚は時に人を救います。
そのナラティブをエビデンスにして再現性を持たせるのが「研究」というのですが。
皆さんはその感覚を大事にして、
その感覚を記録に入れていってください。
それで次の人が助かっていきます。
よろしくお願いいたします。
最後に、
この曲は最後の追い込みの部分がカッコいいんですよ。
Tictocで最後の部分だけ流行しましたね。
それは、英語もわからずなんとなく洋楽を聴いていて。
それでも、その中にあるエモーショナルな感覚を大事にして。
英語が分からなくても「何かを変えたい」という強い想いが伝わってきたのだと思います。
感覚を大事に。
生きていきましょう
AJR 「World's Smallest Violin」